本州四国連絡橋は、建設後の時間経過が短く、未だ大きな変状は生じていない状況にあり、大規模な補修・補強は実施していません。しかし、架橋地点が自然条件の厳しい海峡部に位置するため、構造物は塩分の影響を強く受ける恐れがあります。(写真1)
このため、鋼構造物については、- 定期的な塗膜精密点検に基づく劣化予測及び塗替え時期の判定を行い、塗替を実施
- 吊橋の主ケーブルには、錆の発生、進行を抑えるために送気乾燥システムを導入
- ハンガーロープに対しては非破壊検査の適用に向けた取り組みを実施
等により、長期耐久性の確保に努めています。
一方、海峡部に位置するコンクリート構造物についても鋼構造物と同様に長期耐久性を確保する必要があり、当公団では、コンクリート構造物に対して図1の流れにより、点検、非破壊検査を含む調査、劣化予測(図2)、評価を行い、構造物の機能低下が生じる前に、または劣化の初期段階に補修すること(予防保全)により経済的に長寿命化を図ることとしています。 なお、現地調査の非破壊検査は、主に塩化物イオン濃度・中性化深さを対象に定期点検の中で実施しています。
現在は、劣化予測手法の確立に向けた検討、最適な補修材料・工法の選定に向けた検討を進めています。
【参考文献】 山田勝彦:「マスコンクリートの塗装に関する調査」、本四技報、Vol.15、No.58、pp9-13、1991.7 野村直茂、森下尊久:「マスコンクリートの塗装に関する調査(その2)」、本四技報、Vol.19、No.74、pp2-9、1995.4 川上賢明、大西貴浩:「マスコンクリートの塗装に関する調査及び評価」、本四技報、Vol.25、No.96、pp8-15、2001.4 川上賢明、林
昌弘:「海峡部コンクリート構造物の現況」、本四技報、Vol.25、No.97、pp10-15、2001.8 津留和彦、山田郁夫:「海峡部PC橋の長寿命化対策」、本四技報、Vol.27、No.100、pp9-14、2003.3 |
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