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鋼構造物の長寿命化やローコスト化に関する技術開発に向けた検討を進めています。 ここでは、亜鉛めっき部材の健全度に関する評価及び鋼床版の疲労に関する調査について紹介します。
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本州四国連絡橋の、防護柵、オープングレーチング、点検管理路等(写真1)の防錆対策には亜鉛めっきを採用しています。亜鉛めっきは、鋼材表面に亜鉛層(η層)と亜鉛・鉄合金層(ζ・δ層)からなる被膜を形成(図1)し、さらにその表面に形成される酸化被膜による「保護効果」と「犠牲防食」により鋼材の腐食を抑制するもので、長期間の防錆が期待できます。しかし、亜鉛層あるいは合金層の消耗による防錆性能の低下は避けられません。
亜鉛めっき部材の長寿命化を図るためには、亜鉛めっきの劣化度を的確に評価する必要があります。開通後17年を経過した吊橋のオープングレーチングを調査した結果、電磁膜厚計によって計測した残存めっき厚で健全度の評価ができることが分かりました。
現在、自然暴露供試体の腐食速度を測定することにより、残存めっき厚から余寿命を推定する方法について検討(図2)を行っています。
【参考文献】 有馬敬育、鈴木周一、小林義弘:「オープングレーチングの亜鉛めっき劣化度評価、第24回日本道路会議 一般論文集(B)、2001.10 |
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| 写真1 防護柵・オープングレーチング |
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| 図1 亜鉛めっき層の断面 |
図2 亜鉛めっき部材の劣化予測 |
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鋼床版(写真2)は、溶接による薄板集成構造であるため、自動車荷重の繰り返し載荷によって疲労きれつの発生が懸念されます。本州四国連絡橋の鋼床版構造は、建設時の疲労に対する最新の知見を反映した構造詳細を採用してきました。 しかし、瀬戸大橋以前の橋梁に採用した構造は、現時点における知見を照らし合わせた場合には、疲労対策として十分な構造(図3)とはなっていません。
鋼床版に発生する応力は、舗装の剛性評価、自動車荷重の大きさ、走行位置等の影響を大きく受けるため、計算による適切な疲労安全性の評価は難しい状況にあります。そこで、供用下での実応力測定及び解析的な検討を行うことにより、疲労損傷度と疲労寿命を的確に予測する手法を検討しています。これにより、点検の重点箇所を特定し維持管理の合理化を目指しています。
【参考文献】 梁取直樹、竹口昌弘、有馬敬育:「非合成鋼床版の疲労に着目した応力計測結果」、第25回日本道路会議 一般論文集、2003.11
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| 写真2 鋼床版構造(裏面側) |
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| (参考)累積疲労損傷の検討イメージ |
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| 図3 着目部位と疲労対策 |