- 正面入口を入ってすぐの吹き抜けの白亜のホールは、銀行時代に業務エリアだったところ。天井の模様や柱が洗練されていて美しい。展覧会によっては、ここにも作品が並べられる。取材時は、特別展「ターナー展」を開催中。
神戸港開港とともに外国人の商館や住居が建てられ、居留地返還後は貿易商社、銀行などが進出し、海外交易の中心となった神戸旧外国人居留地。当時の面影を残す一画に、神戸市立博物館があります。昭和10年建築の旧横浜正金銀行を再生・活用した建物は、ドリス様式の列柱や御影石の外装が重厚で、国の登録文化財に選ばれています。
コレクションは、そんな神戸の歴史を伝える資料が豊富で、神戸市灘区桜ヶ丘町の丘陵地帯から出土した銅鐸・銅戈など、常設展で昔の生活や外国との文化交流の様子を見ることができます。また、教科書でおなじみの『聖フランシスコ・ザヴィエル像』などの南蛮・紅毛美術や古地図なども所蔵。これらはテーマに沿った企画展で展示・紹介されています。さらに国内外の美術品・文化財を集めて開催される特別展も人気で、名作を間近で堪能でき、毎回大勢の人でにぎわいます。