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情報誌「瀬戸マーレ」

春は楽しさ倍増!桜の名所にある美術館

満開の桜に彩られる美術館はアート鑑賞にプラスアルファの楽しみがあり、人々の憩いのスポットとして親しまれています。八王子宮へ続く桜並木が美術館へのアプローチにもなっている高知県の香美市立美術館。桜の名所として知られる福山城公園の一角にあるふくやま美術館。春ならではの美しい情景に癒されながらアートに触れられるひとときは、このうえない贅沢です。

地元や若手の多彩な作品に出合える 香美市立美術館

香美市立美術館
香美市立美術館は複合施設「プラザ八王子」の2階にある。気軽に立ち寄れ、アートを身近に感じることができる

土佐山田の総鎮守「八王子宮」の大鳥居をくぐり、桜並木の参道を通り抜けると、クルクルと石の風車が回るオブジェが見えます。ここに香美市立美術館があります。
コレクションは地元ゆかりの作家や作品が中心で、彫刻家・舟越桂のドローイングや、絵金こと絵師・金蔵が生み出した土佐独特の芝居絵屏風などがあり、バラエティ豊かです。常設展はありませんが、年に6回ほど企画展が開催され、そのうち1〜2回は収蔵品を大々的に展示。また、「香美アートアニュアル」と題して若い作家を応援する企画展もあり、瑞々しい作品に出合えます。
それらの作品をより魅力的に見せるのが展示室の開放感。壁面が大きく、天井は高さ9m近くもあり、自然光が差し込んでどの作品も伸びやかに見えます。特に映えるのは大型作品。もちろん作品によって遮光や空間が変身し、違う雰囲気で楽しめるのも魅力です。

DATA

住所/高知県香美市土佐山田町262番地1
TEL/0887-53-5110
開館時間/9:00〜17:00
休館日/月曜日(祝日の場合は原則翌日)、12月27日~翌年1月5日
料金/大人 310円〜510円、高校生以下無料

MAP

イベント情報

■香美市立美術館初の刺繡展「刺繡をまなぶ」

期間/平成27年4月4日(土)~5月10日(日)
刺繡を伝統的な工芸の分野としてとらえるだけでなく、日本で唯一の刺繡コースを持つ女子美術大学の協力で、刺繡文化の世界の奥深さと豊かさを示す試みです。豊富な資料をもとに、伝統的な日本刺繡の継承や、確かな技術を応用した修復分野での実績、さらに現代美術の分野での表現手段としての刺繡など多様な表現をお楽しみいただけます。

■館蔵品企画展

江戸時代に描かれたものから現代のものまで、油彩画・日本画・版画・立体等、ジャンルも幅広い。これらの収蔵品を満遍なく紹介できるよう、年に1~2度テーマを決めての収蔵品展を開催している。

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気取らずアートに親しめる工夫がいっぱい ふくやま美術館

眺めのいいロビーは出入り自由。ワークショップが開催されていることも多く、気軽にアートに親しめる

福山城公園の桜景色を楽しみながらふくやま美術館に足を向けると数々のアートが出迎えてくれます。真っ先に目に飛び込んでくるのは屋外にある朱色のアーチ。ロビーに入ると黄金の球体や迫力ある油彩画が並び、窓からは桜の中に浮び上がる天守閣と庭園を望め、展示室に入る前から心がかき立てられます。
福山・瀬戸内地域ゆかりの美術や、日本の近・現代美術、イタリアを中心とするヨーロッパ美術を柱にしたコレクションは、年5回テーマに沿って展示替えされ、多彩な魅力を堪能できます。特に「麗子十六歳之像」は岸田劉生が描いた最後の麗子像とされ、見逃せません。また特別展も、毎回幅広く、それでいて美術の奥深さを追究できる内容で見ごたえたっぷり。他にもワークショップや美術講座などの催しが多く、見て、参加して、自由にアートを楽しめます。

DATA

住所/広島県福山市西町2-4-3
TEL/084-932-2345
開館時間/9:30~17:00
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始 ※臨時休館はその都度広報
料金/所蔵品展:一般300円、高校生以下無料、特別展はその都度異なります

MAP

イベント情報

特別展
「視覚のトリック 光る?動く! キネティック・アート展」

期間/平成27年4月11日(土)~6月14日(日)
作品が動いたり、光ったり、あるいは目の錯覚を起こしたり、人間の「見る」感覚に働きかけるキネティック・アート。1960年代のヨーロッパの作家たちがつくった、日本初上陸の作品ばかりを紹介します。

春季所蔵品展「梅原龍三郎とその周辺」

期間/平成27年4月8日(水)~6月21日(日)

 

せとうち美術館ネットワークとは

瀬戸内の美術館が相互にネットワークを形成して、地域全体としてのアートの魅力を発信する組織が「せとうち美術館ネットワーク」です。今回紹介した2つの美術館を含め、魅力ある58の美術館・博物館が参加しています。ネットワークでは「子どものアート感想文」募集などを通じて、教育普及活動にも力を尽くしています。
HP/http://www.jb-honshi.co.jp/museum/

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