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情報誌「瀬戸マーレ」

心ときめく一枚に出会える、瀬戸内の美術館めぐり

ゆとりあふれる空間でフランス近代絵画の世界を旅しよう フランス近代絵画 なかた美術館

今治市河野美術館

展示室に入った途端、思わず息を呑みます。吹き抜けの高い天井から差し込む明るい光に包まれるように作品が並び、別世界に紛れ込んだかのよう。なかた美術館は、エコール・ド・パリを中心にしたフランス近代絵画をはじめ、梅原龍三郎ら日本近代絵画の作品を数多く所蔵し、特にポール・アイズピリについては日本有数のコレクションを誇っています。展示はこれらの魅力をさまざまな角度から引き出すようにテーマやレイアウトが工夫され、展示室を流れるように巡りながら作品との出会いを楽しめるようになっています。
吹き抜けの展示室は音の響きがよく、チェンバロによるコンサートが行われることもしばしば。日本庭園や本格フレンチを味わえるレストランもあり、アートに親しみながら優雅な時間を過ごせます。

DATA

住所/広島県尾道市潮見町6-11
TEL/0848(20)1218
開館時間/9:00〜17:30(入館は17:00まで)
休館日/月曜日(祝日の場合は原則翌日)、夏期、年末年始、展示替え日
料金/大人800円、中学・高校・大学生300円

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イベント情報

■コレクションプラス「街を描く」

期間/開催中~9月27日(日)
生涯パリを描き続けたモーリス・ユトリロを中心に、画家たちが描いたパリのカフェや中世の面影を残す古都、陽光が降り注ぐ港町などを旅しているように楽しめます。期間中はギャラリートークや親子ワークショップも開催。

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近現代の巨匠が描く 日本画・洋画を四季折々に鑑賞 近現代日本画・洋画 セキ美術館

展示室ごとにテーマや調和を考えて作品が選ばれ、雰囲気の違いを楽しめる

道後温泉から歩いて約5分、閑静な住宅街に珠玉のコレクションを誇るセキ美術館があります。加山又造、小磯良平を核に、横山大観、黒田清輝など日本の近現代を代表する作家の作品は、季節に応じて掛け替えられ、いつ訪れても新鮮な出会いに満ちています。これらは館長が60年かけて収集し、作品の素晴らしさはもちろん、画家の人柄や生涯にほれこんで選んだものだそう。
それとともに必見なのが、オーギュスト・ロダンの作品を集めたロダンの部屋。珍しい大理石彫刻「ファウナ(森の妖精)」や、生涯にわずか12点しか製作しなかった銅版画の9点を所有し、ロダンの新しい魅力を発見できます。
1階にはアンティークオルゴールがあり、時折流れてくる壮麗な響きが日常を忘れさせてくれます。

DATA

住所/愛媛県松山市道後喜多町4-42
TEL/089(946)5678
開館時間/10:00〜17:00
休館日/月・火曜日(祝日の場合は開館)12月29日~1月3日
料金/一般700円、小・中・高校生500円

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イベント情報

■夏の所蔵作品展

期間/開催中~8月23日(日)
横山大観《初夏竹林》など、夏にちなんだ名作を展示。

■秋の所蔵作品展

期間/8月26日(水)~11月23日(月・祝)

 

せとうち美術館ネットワークとは

瀬戸内の美術館が相互にネットワークを形成して、地域全体としてのアートの魅力を発信する組織が「せとうち美術館ネットワーク」です。今回紹介した2つの美術館を含め、魅力ある58の美術館・博物館が参加しています。ネットワークでは「子どものアート感想文」募集などを通じて、教育普及活動にも力を尽くしています。
HP/http://www.jb-honshi.co.jp/museum/

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