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心なごむ自然の中のミュージアムを散策しよう

モネがつくり、作品に描いた、世界に2つしかない庭 北川村「モネの庭」マルモッタン

週一回花がらつみや葉を間引きし、輝くような水鏡や睡蓮の形を整える。浮世絵に影響を受けたモネは太鼓橋など日本のイメージを取り入れた

光と色彩の画家クロード・モネ。半生を過ごしたフランス北部のジヴェルニーの自宅には、作品のモチーフとするために自ら造った庭があり、そこで数多くの名作を生み出しました。その庭の精神を高知の自然の中に再現したのが、北川村「モネの庭」マルモッタンです。
3つの庭からなり、代表作「睡蓮」の風景に出会えるのは「水の庭」。色とりどりの睡蓮や藤棚のある太鼓橋、木々の緑が水鏡に映り、息をのむような美しさです。モネが咲かせることができなかった熱帯性の青い睡蓮も温暖な気候の下で花開き、夢見た風景を眺められます。モネが決めた配色で花々が色彩のハーモニーを奏でているのは「花の庭」。「光の庭」では地中海を描いた作品からイメージをふくらませた風景が広がっています。見る場所や時間によって光や色彩が異なる表情を見せ、モネが愛した世界にどっぷり浸れます。

DATA

住所/高知県安芸郡北川村野友甲1100
TEL/0887-32-1233
開館時間/10:00~17:00(最終入園時間 16:30)※7月、8月は9:00~16:00(最終入園時間15:30)
休館日/ 火曜日(祝日の場合は営業)、12月26日~1月1日、冬期にメンテナンス休園あり
料金/高校生以上700円、小・中学生300円

MAP

イベント情報

■フラワーパレット〜夏の章〜 睡蓮フェスタ

期間/開催中〜8月31日(水) 睡蓮の一番の見ごろを迎える「夏」。色とりどりの睡蓮が池の水面を彩ります。モネが夢見た風景をお楽しみください。
イベント期間中、庭園管理責任者による「睡蓮ガイド」を月に1回開催。睡蓮のお話やお庭の楽しみ方などを「水の庭」でお話しいたします。※予約制。
【開催日】7月17日(日)、8月14日(日)
【開催時間】9:00〜10:00
【料金】500円+入園料

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四国各地の古民家が集結、日本の原風景に出会える 四国村(四国民家博物館)

小豆島農村歌舞伎舞台

屋島の山麓にある四国村は、広い敷地に四国各地から移築された江戸から大正期の民家や伝統産業にまつわる建造物などが復元され、懐かしさに浸れる場所。3分の2サイズの「かずら橋」を渡れば、茅葺きの「小豆島農村歌舞伎舞台」や民家が現れます。山間部にあった「旧河野家住宅」はいろりや竹のすのこの床、土間に楮をむす窯があるのが特徴。太平洋の断崖下にあった漁師の家「旧吉野家住宅」には強風を防ぐ石垣があり、どの民家にも知恵が見られ感動します。珍しいのは円形の「砂糖しめ小屋」。サトウキビ搾汁のため牛が回って石臼を引いたことからその形になったとか。
途中、安藤忠雄設計の「四国村ギャラリー」があり、モネやピカソ、オリエント美術などを堪能できるのも魅力。疲れたら古代ハスが咲く「染が滝」で一休み。豊かな自然の中で植物や虫と触れ合えるのも楽しみです。

DATA

住所/香川県高松市屋島中町91
TEL/087-843-3111
開館時間/8:30~17:00
休館日/ 年中無休
料金/一般1,000円、高校生600円、小・中学生400円

MAP

イベント情報

■「約400個の風鈴飾り」

期間/7月16日(土)~8月31日(水)
入口から続く流れ坂を中心にかずら橋や小豆島農村歌舞伎舞台など、村内に約400個の風鈴が下がり、散策に涼を添えます。

■「屋島を囲む“一風変わった”アート巡り」

期間/7月16日(土)~9月4日(日) 四国村をはじめ、屋島周辺には、日本一多い蝋人形で平家物語の世界を楽しめる「平家物語歴史館」、歯について学べる「歯ART美術館」があります。この3施設を巡る周遊ラリーを開催します。

 

せとうち美術館ネットワークとは

瀬戸内の美術館が相互にネットワークを形成して、地域全体としてのアートの魅力を発信する組織が「せとうち美術館ネットワーク」です。今回紹介した2つの美術館を含め、魅力ある60の美術館・博物館が参加しています。ネットワークでは「子どものアート感想文」募集などを通じて、教育普及活動にも力を尽くしています。
HP/http://www.jb-honshi.co.jp/museum/

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