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情報誌「瀬戸マーレ」

あ!見つけた 瀬戸内の味【瀬戸大橋エリア】素材にこだわり

搾りたてジャージー牛乳 話題のチーズで味わって

香川県さぬき市にある「大山牧場うしおじさん」。その味に惚れ込み、
こだわり続けた濃厚ミルクからは、絶品のチーズやプリンが作られています。

濃厚なうま味たっぷりジャージー牛乳

香川県さぬき市大川町で、餌と環境にこだわる「大山牧場」。オーナーの大山由仁さんは、「うしおじさん」の名前で親しまれながら、ジャージー乳牛を大切に飼育しています。

ここで作られているのは、低温殺菌、ノンホモ牛乳です。脂肪球を均一化するホモゲナイズ加工はせず、乳脂肪に手を加えない「ノンホモ」。搾りたて牛乳のうま味が詰まっています。

そのため、牛乳ビンの口には生クリーム分が固まります。なめらかで、とろりとしたミルクは、牛乳嫌いの子どもでも喜んで飲むことも。栄養たっぷりで、スイーツのような、ほんのり甘い風味に驚きます。

ジャージー種の乳牛は、全国割合1%を切ります。数の稀少性に加え、ホルスタイン種に比べて搾乳量も少ないのですが、そのミルクは濃厚でコクがあり、風味も豊か。味わい深さで、根強い人気を誇ります。元は英国の王室用として改良された品種の、高級ミルクなのです。

「うしおじさん」こと大山由仁さん
「うしおじさん」こと大山由仁さん。先代も合わせて、大山牧場の酪農業は60年を越えています

うしおじさんのノンホモ牛乳、飲むヨーグルト
うしおじさんのノンホモ牛乳、飲むヨーグルト

おいしさの秘訣は清潔さとたっぷりの愛情

訪れた人が口をそろえて「くさくない!」と驚くほど、毎日清潔に整備された牛舎には、70頭あまりの牛が、のんびりと飼育されています。オーナー夫人の育江さんは「牛も人間と同じ。誉めてあげると落ち着くの。いつも有難う、ミルクおいしかったよ、と言うとバタバタしないのよ」と話します。

牛の食べる牧草は、自作地での自給を中心にしたいと考えています。「人でも生産者と消費者が、お互い顔が見えることで安心と信頼が生まれるでしょう。牛が食べるものも同じね」と育江さん。食を預かる酪農家として、責任感の強さを感じます。「子どもたちが飲む牛乳を作っている、ということを喜びと感じているの」とも。これからを生きる、子どもたちの未来のために貢献したいと考えています。

「ホルスタインを貴婦人とすれば、ジャージーはやんちゃなお嬢さんかしら」と、夫人の大山育江さん
「ホルスタインを貴婦人とすれば、ジャージーはやんちゃなお嬢さんかしら」と、夫人の大山育江さん

食べてみまい!自慢のミルクで作った味

大山牧場が、ホルスタインに加えジャージーを導入したのは昭和62年です。翌年にジャージー一種に更新しました。当時、大川・寒川・長尾の三町では酪農家約80戸のうち9戸が同様に移行。時代の変遷と共に、今では県唯一のジャージー牛乳製造業者になりました。

そんな中、ジャージー牛乳の味をもっと広めようと、12年前に「夢農工房うしおじさん」を牧場内にオープン。
牛乳、飲むヨーグルトに加えて、チーズやパン、スイーツなど種類豊富な乳製品を製造販売しています。

最近では、自慢のミルクを用いて、話題のカチョカバロチーズを作り始めました。カチョカバロは、ひょうたん形をした熟成タイプ。フレッシュチーズをヒモでしばって吊るすので、この形になっています。

大山牧場のカチョカバロは、ジャージー乳のチーズならではの、ミルク感たっぷりの味がたまりません。育江さんは、「フライパンでそのまま焼いても美味しいのよ」。コツは、厚めに切って、しっかり焼き色をつけることだそう。お餅のような食感で、こっくりした旨みが口の中に広がります。「焼いたカチョカバロに、醤油をかけるのがおすすめ。うちのジャージー乳チーズに、不思議と合うのがこの鶴醤(つるびしお)のお醤油」と笑顔で教えてくれました。
どちらも工房内で販売しています。

赤い扉が目印の「夢農工房」
赤い扉が目印の「夢農工房」。ここで購入した商品を、店前のベンチで食べることができます

カチョカバロチーズは大人気
カチョカバロチーズは大人気。
クリーミーなミルクの味がします

味わって触れ合ってヤギやヒツジに感激

牛と共に、牧場内には別の動物たちも住んでいます。ヤギや馬、羊にロバは子どもたちの人気者。パンをあげたり、頭をなでたりと、触れ合うことができるので、家族みんなで遊びに訪れるのも大歓迎です。

大山牧場では、命の大切さを知ってもらおうと、地域の子どもたちを積極的に受け入れて、牧場を開放しています。さらに、「牛がのんびりと暮らしている様子を見てほしい。この牛が与えてくれる牛乳を、自分たちが飲んでいるんだと、知ってもらいたいの」。

牛の交配、育成、搾乳、加工、充填、乳製品の販売と、全工程を自分たちの手で行う、大山牧場。家族やスタッフが力を合わせて、ジャージー乳の味を伝えています。

初めて触れる動物に興味津々
初めて触れる動物に興味津々。
「楽しかった!」と口々に話してくれました
大山牧場

住所/香川県さぬき市大川町富田西224
TEL/0879(43)5645
営業時間/夢農工房=午前10時~午後6時
休み/火曜、第1・3月曜(祝日の場合は営業)
URL/http://www.ushiojisan.com/

大山牧場
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おすすめ

●新屋島水族館

山の天辺にある水族館。アザラシとイルカのライブショーがあり、土日祝には透明ボートに乗って、イルカの観察ができます。


住所/香川県高松市屋島東町1785-1
TEL/087(841)2678
営業時間/午前9時~午後5時(入館4時30分まで)
休み/なし
料金/大人1,200円、中人(中・高校生)、65歳以上700円、小人(3歳以上)500円

新屋島水族館
●ニューレオマワールド

アトラクションを楽しんだり、パレードも行っています。
日帰り天然温泉・森の湯もあり。


住所/香川県丸亀市綾歌町栗熊西40-1
TEL/0877(86)1071
営業時間/平日=午前10時~午後5時、土曜=~午後9時、日曜・祝日=~午後6時
休み/水曜(2011年1月より。時季により変更あり)
料金/入園料=大人(中学生以上)1,500円、小人(3歳~小学生)1,000円、
フリーパス3,500円もあり

ニューレオマワールド
●さぬきワイナリー

大串半島の自然公園にあるワイナリー。地元のぶどうを用いて、味わい深いワインを製造販売しています。風光明媚な直営レストランもあり。


住所/香川県さぬき市小田2671-13
TEL/087(895)1133
営業時間/午前9時~午後4時
休み/火曜



さぬきワイナリー
●北浜alley(アリー)

海に面した路地裏の旧倉庫街。おしゃれな雑貨屋やブティック、カフェ・レストランが立ち並ぶ区域です。錆びたトタンと、むき出しの梁を生かして、雰囲気のあるトレンドスポットになっています。


住所/香川県高松市北浜町周辺

北浜alley(アリー)
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