広島北部の山間地域では、郷土神楽が人々の生活に深く根付いている。祭事に限らず、週末に「神楽」を気軽に見ることができると知り、安芸高田市へやって来た。ここ、神楽門前湯治村では22もの神楽団が、交代で舞台を見せてくれるのだ。笛に太鼓のお囃子に、面をつけて舞う「神楽」。秋のエンターテインメントにぴったりではないか。
神楽は、神さまへの奉納舞楽。古事記・日本書紀で描かれた女神の舞が起源といわれ、平安時代には宮中文化として貴族にもてはやされた。その後、庶民が楽しむようになり、時代を経て今に伝わっている。最近では、若い人たちの活躍も目覚ましいと聞くので、ことさら楽しみだ。
- 神楽で面をつけるようになったのは能の影響。演目や所作も能から取り入れられた