ホーム > 瀬戸マーレ vol.25 > ビーチマットでぷーかぷか 南阿波の水の楽園を遊びつくす
情報誌「瀬戸マーレ」
もっと写真を見る

ビーチマットでぷーかぷか 南阿波の水の楽園を遊びつくす

ビーチマットでプーカプカ南阿波の水の楽園を遊びつくす

徳島県最南端の海陽町を流れる海部川は、日本でも指折りの清流。
その支流の母川で、ビーチマットに寝転んでただただ漂流するという
癒し度100%のアクティビティがある。
川の流れに身を任せ、の~んびり、ゆったり。
そのユルさが心地いい。

清らかな流れと希少生物いっぱいの母川

ビーチマットで川を漂流するってどんなだろう。あれこれ想像しながら海部方面へ車を走らせる。こんなワクワクした気持ちになったのは遠足以来かもしれない。ガイドをしてくれるクーランマラン人力旅行社の杉本雅昭さんと合流して母川へ向かう。杉本さんはこの地域の自然を知り尽くしたアウトドアの達人だ。

水深は浅く危険は少ないが、しっかり指示に従おう

なんて穏やかな流れなんだろう。前々日の雨で水が濁っているというけれど、底まで見える。「母川は海部川からの伏流水が湧き出て、ゆっくりとした流れをつくっているんですよ」と杉本さん。その海部川は環境省の調査で全国で最も清らかな川の一つとされ、上流には四国一の大滝「轟の滝」をはじめ、たくさんの滝がある。ゲンジボタルやハッチョウトンボなど希少な水生生物の宝庫で、それを見つけるのも楽しみだ。

のどかな時間と移りゆく 河畔の景色にほっこり

ビーチマットに寝転がり、流れに身を任せる。ぷーかぷか漂って気持ちがいい。その速度はなんと時速約1.4km。歩くよりもかなり遅い。それがいい。せせらぎと水をかく音以外は、虫や鳥の鳴き声が聞こえるだけ。川底では貴重な水草が揺れ、水面を魚が飛び跳ねる。何もしない、何も考えない、だんだん身体が軽くなっていくようだ。

杉本さんが呼ぶほうへ近づくと、冷たい! あきらかに水温が違う。伏流水が湧き出ていて、こういう箇所があちこちにあるのだ。さらに下るとさっきまでののどけさはどこへやら。蛇行している箇所や竹林、ジャングルのように生い茂った木々が続き、いろんな国を旅しているようだ。天然記念物のオオウナギが棲むというせりわり岩はどこか神秘的。1時間足らずの漂流だけど充足感いっぱい。どっぷり川に浸って子どもの頃のピュアな気持ちがよみがえった。


オオウナギがまっ二つにせり割った

ヨーロッパの小川かと思えば亜熱帯のような景色も現れて飽きない

手で操作し、川の流れにのって下っていく

ゴール地点から歩いて戻りながら話が弾む
【母川ビーチマット漂流旅行】

開催時期:ゴールデンウィーク~9月は毎日開催、開催時間:要相談 ※蛍シーズンは18:45~、所要時間:約1時間、定員:高校生以上1人~6人(他の参加者が同行することも有り)※浮力の関係上、体重80kg以下 料金:1人2,500円(税・保険込) ※1名での参加および蛍期間はプラス1,000円 ※ビーチマット持込み割引有り 要予約

【DATA】クーランマラン人力旅行社

大自然の醍醐味を体験できるアウトドアレジャーを多数企画・実施。「日和佐川ママチャリダウンヒル」では、ママチャリで日和佐川の源流地域から太平洋に向かって疾走し、川と海のつながりを感じながら川遊びを楽しめる。
住所/徳島県海部郡美波町奥河内字本村13番地
Tel/0120-74-7802   時間/8:00~22:00  年中無休
※ツアーに出ているときは電話に対応できない場合もある

こんな楽しみも

【轟の滝】

大小さまざまな滝めぐりでリフレッシュ

海部川上流には大小さまざまな滝があり、総称して「轟九十九滝」と呼ばれている。なかでもダイナミックなのが、狭い崖の間からごうごうと水音を轟かせる轟の滝。すぐ上には優雅な二重の滝があり、趣の異なる滝をめぐるのが楽しい。


【二重の滝】
TOPに戻る

奇岩や熱帯魚に大興奮水床湾・太平洋をシーカヤックで行く!

「シーカヤックも楽しいですよ」と杉本さんにすすめられて、
宍喰の景勝地・水床湾にやってきた。海部川の河口一帯は、
サーフィンや海釣りといったマリンレジャーのメッカ。
とりわけ水床湾では変化に富んだ水上散歩を楽しめるのだ。

スノーケルに、岩場探検に、海は遊びの宝庫

青く澄んだ海に一気にテンションが上がる。水床湾の透明度は抜群。入り組んだ入り江に、大小さまざまな島々が点在し、それらが太平洋からの波をブロックし、年中穏やかなのだという。

ツーリングは水床湾のほとりにあるペンションししくい前のビーチからスタートだ。カヤックの操作を教わって、いざ出発。右、左と二人で呼吸を合わせればスーッと滑るように進む。思ったより簡単だ。さっきと同じ景色なのに視線が低いからか迫力がある。「このあたりの岩は波に洗われて浸食、風化し、面白い形になっています。水床奇岩七不思議と呼ばれる七つの岩があるんですよ」と杉本さん。風化によって空洞になり、蜂の巣みたいに穴があいた岩はまるでアートだ。

途中、小さなビーチで一息。海に飛び込み、スノーケリングも楽しい。カラフルな熱帯魚や珊瑚、運が良ければウミガメにも遭遇できる。

磯の間を抜ければ太平洋。でかーい。すごい開放感だ。大海原を少し散歩して、サビ島に上陸。「ほらっ」と差し出された手の中には、ビーチグラス。かわいい! いろんなものが浜に流れ着いていて、夢中で拾い集めてしまう。岩場探検も面白い。蜂の巣みたいな穴は間近に見るととても繊細だ。もっともっと楽しいことがあるんだろうな。また、ここに戻ってくることになりそうだ。


基本操作はわずかな時間でマスターできる

水床湾から太平洋に出るのはドキドキ、今日は波が高いようだ

水床奇岩七不思議のひとつ「かぶり岩」を探検。
波が創りだしたアートだ

ビーチでかわいいお宝発見! 集めて旅の思い出に
【水床湾・太平洋シーカヤック&スノーケル】

開催時期:4月~10月 毎日開催、開催時間:春秋シーズン9:00~、11:00~の2回、夏シーズン9:00~、12:00~、15:00の3回、所要時間:春秋シーズン2時間弱、夏シーズン3時間弱、定員:1~約25名 ※1歳~年配の方まで ※ペットも可 料金:3,650円〜6,300円/名(税・保険込)、問合せ先:クーランマラン人力旅行社

【DATA】ペンションししくい

住所/徳島県海部郡海陽町宍喰浦字古目84-18
Tel/0884-76-2130
料金/大人1泊2食付9,250円~

こんな楽しみも

宍喰温泉で疲れと焼けた肌をケア

川や海で遊んだ後は温泉で疲れを癒そう。ホテルリビエラししくい内にある宍喰温泉は、高い美肌効果と疲労回復で人気があり、窓から雄大な太平洋を眺められ、ゆったりくつろげる。ホテル内にはレストランもあり、新鮮なお刺身や阿波尾鶏メニューを味わえる。隣接した道の駅で特産品を選ぶのも楽しい。

【DATA】ホテルリビエラししくい・宍喰温泉

住所/徳島県海部郡海陽町宍喰浦字松原226-1
Tel/0884-76-3300
温泉営業時間/6:30~9:00、11:00~23:00(22:00受付終了)
入浴:中学生以上600円、4歳~12歳300円、4歳未満無料
宿泊:平日1泊2食付13,367円~(1~2名利用、税込)、素泊まり(朝食付)8,224円(1~2名利用、税込)

腹ペコを大満足させる、お好み焼 のなみ

地元の人やサーファーのお腹をがっちりつかんでいるのが、お好み焼のなみ。1番人気は「かしわやき」。地鶏とタマネギをニンニクのきいた甘めのたれで炒め、食べ始めるとやめられない。「ホルモンやき」は砂肝、玉ひも、レバーなど食感の違いを楽しめる。もちろんお好み焼きもウマイ。ほとんどのメニューが550円前後というのが嬉しい。

【DATA】お好み焼 のなみ

住所/徳島県海部郡海陽町奥浦西分28-2
Tel/0884-73-0662
営業時間/11:00~15:00、17:00~20:30(ラストオーダー20:00)
定休日/毎週火曜

TOPに戻る