



短い文を重ねて経験したことを述べる文章の中に、ピカソの作品に対する思いが込められています。教科書の「ゲルニカ」を見たことが「鳥籠」との出会いをもたらします。また、身近にある作品と接することがスペインへの思いの高まりに結びついていきます。美術への関心がその人の世界を広げることを教えてくれる鑑賞文です。
なかなか見つけられそうにない宝が、自宅の庭に埋もれていたことを発見したかのような驚きが綴られていて、楽しく読めました。ところで、ピカソの作品を複数所有する美術館は、日本ではそう数多くありません。洋人君がいくつものピカソの作品の中から、お気に入りの一枚を見つけ出せたのは、歴史ある大原美術館ならではの体験だったのです。ほほえんでいるけれど悲しそうという微妙な表情に気づき、それゆえに心に残る一枚になった「鳥籠」。たしかに魅力的ですね。
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