水中発破

瀬戸大橋のような長大橋の基礎は、海底の土砂や表面付近の風化した部分を取り除いた堅固な岩盤面に置く必要がありました。風化した岩盤でも非常に硬く、通常、海で行われるような浚渫の方法では、岩盤面を露出させることができないため、あらかじめ、水中発破によって岩盤を破砕することが必要でした。

写真:爆薬の装てん

爆薬の装てん

穿孔した孔にはダイバーにより爆薬が装てんされました。起爆させる方法としては、潮流速などの条件により、有線方式、無線方式を使い分けました。

写真:水中発破

水中発破

水中発破に際しては、付近を航行する一般船舶、漁船の安全確保はもちろんのこと、陸上の民家、石油施設に影響が生じないよう最大限の安全対策が行われました。写真は、水深が浅い北備讃瀬戸大橋南側主塔(3P)基礎部における発破の状況です。一方、南備讃瀬戸大橋の南側アンカレイジ部では、特に石油施設への影響を配慮して、発破範囲の上部に海底土砂を残し、かつ、少量の爆薬を1秒間隔で連続して起爆させる方法をとったことから、海面に波紋が広がるだけで、水柱は全く上がっておりません。