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ケーブル関係
吊橋ケーブルの送気乾燥システム
![]() 【ケーブル防錆概念図】 | 主ケーブルは、吊橋を構成する部材の中で重要な部材の一つです。 本州四国連絡橋のうち、完成時期の早い因島大橋、大鳴門橋、大島大橋および瀬戸大橋においては、亜鉛めっきした鋼線を密実に束ね(スクィージングと言います)、表面に防錆剤(鉛丹、高分子系防錆ペーストなど)を塗布した後、鋼製のワイヤで保護し(ラッピングと言います)、さらに表面を塗装する方法により錆の発生を防いでいました。 明石海峡大橋主ケーブルの防食方法の検討にあたり、既設吊橋の主ケーブルを開放調査した結果、主ケーブルを構成する鋼線の表面に錆の発生が確認されました。これは、湿度が高く、温度変化の大きいわが国の気象条件下では、従来の防食方法では十分な効果が期待できないことを示すものです。 そこで、主ケーブルの防食方法の検討を行った結果、主ケーブル内部を乾燥させて錆の発生原因を取り除く対策として、送気乾燥システムを開発しました。本工法は、腐食発生限界湿度(60%)に対して、安全側の管理目標値(40%)を設定して運用しており、本州四国連絡橋の全ての吊橋に導入しました。 |
吊橋ハンガーロープの非破壊検査技術
| 本吊橋のハンガーロープは、主ケーブルから補剛桁を吊り下げる重要な部材です。このハンガーロープには塗装された鋼製のより線が用いられたものがあります。平成10年度に因島大橋のハンガーロープ全968本中の400本について詳細な点検を実施した結果、約85%のハンガーロープに錆の発生が確認されました。 ハンガーロープ内部の腐食状況について、ハンガーロープを一本ずつ取り外して調査することは経済的にも困難ですので、ハンガーロープを撤去・開放せずに腐食状況を把握できる非破壊検査方法の確立に着手しました。 その結果、全磁束法という手法が検査に適用できることがわかりました。全磁束法とは、ハンガーロープを強く磁化することによって、そこに流れる磁束(ある断面を通る磁力線の数)を測定し、磁束と断面積の比例関係から腐食による断面減少を推定するものです。腐食した鋼材が非磁性体となることから、ロープの腐食部位と腐食量を特定することができます。 | ![]() 【全磁束法によるハンガーロープの非破壊検査】 |
吊橋ハンガーロープの制振対策技術(1)
![]() 【ハンガーロープ制振装置】 | 来島海峡大橋のハンガーロープには、従来、因島大橋や瀬戸大橋等で使用されていた鞍掛け形式のハンガーロープ(CFRCと言います)に替えて、経済性、架設工事の施工性、維持管理の容易さ等を考慮し、ポリエチレン被覆したピン定着のロープ(PWSと言います)を採用しました。 しかし、補剛桁の架設完了時点から、長さ30m以上のハンガーロープにおいて、風による振動(渦励振と言います)が確認されたことから、ハンガーロープの制振対策を検討しました。その結果、制振装置による振動対策を実施することとしました。制振材には、低コストで制振効果が期待できる弾性シール材を使用しており、現在、制振装置の制振効果は十分発揮されています。 |
吊橋ハンガーロープの制振対策技術(2)
| 明石海峡大橋のハンガーロープは、長いものでは200mを越え、また、本数も非常に多いため、経済性・維持管理性を考慮して、従来のものよりも高強度で、かつ、腐食しにくいポリエチレン管で被覆した「平行線ケーブルストランド」を、1格点あたり2本のハンガーロープを並列に設置する構造としました)。 明石海峡大橋では、台風などにより、20m/秒程度の強い風が吹くと、並列したハンガーロープのうち風下側ハンガーロープが大きく振動する現象が確認されました。これまでは、この種の振動はハンガーロープの直径Dと間隔Lとの関係がL<5Dの条件においてのみ発生するとされていたため、本橋の場合(L=9D)には発生しないと考えていました。 そこで、風洞試験を行い、このような振動の発生条件、振動特性およびその制振方法について詳細に調査しました。その結果、ハンガーロープに直径10mmのロープを螺旋状に巻き付けることにより制振効果が得られることが判明しました。また、施工機械を開発し、これを本橋のハンガーロープに施工しました)。 現在のところ、台風など強風により、振動の発生は確認されていません。 | ![]() 【ハンガーロープ制振対策工事状況】 |
斜張橋ケーブルの制振対策技術
![]() 【インデントケーブル】 | 多々羅大橋のケーブルは、非常に長く、これまでに建設された斜張橋のケーブルに比べ、固有振動数が著しく小さく、風雨時に生じるレインバイブレーションという振動が問題と考えられました。 この振動を強制的に抑えようとすると、大規模な装置(ダンパー)が必要となります。そこで、ケーブル表面に離散的に凹部を設けたインデントタイプのケーブルにより、空力学的に制振する手法を開発し、採用しました。 また、渦励振によるケーブル制振対策として、ケーブルの桁側定着部に弾性シール材等を設置し、振動を抑える方法が採用されています。 現在、ケーブルの風に対する振動を監視していますが、有害な振動は確認されていません。 |




