
江戸時代後期から大正時代初期に建てられた店舗や住宅など10棟が、国の登録有形文化財となっている。カフェ「小田垣豆堂」は、古き良き時代の趣を大切にしながら改修などが施された。大窓の先には、1日1組限定の宿泊施設「豆家」が今年オープンした
周囲を山々に囲まれた丹波篠山市は、
中心部に歴史的な町並みや風情あふれる建物が点在。
郊外には日本六古窯に数えられている丹波焼の里が広がる。
時間をかけて、ゆかしい風情を味わい尽くそう。
丹波篠山市は、盆地の気候や地形が育んだ名物食材が豊富にある。その代表格とも言えるのが大粒の黒大豆「丹波黒」。古くは幕府への年貢を黒豆で納めていた歴史があるという、まさに江戸時代からのブランド食材。一般的な黒豆に比べて粒が大きく、栽培期間も長い。煮炊きをすると艶やかでふっくら、もっちり食感になるのが特徴だ。収穫期にあたる秋に、放射冷却の影響で発生する丹波霧が、良質な豆へと育つ理由だ。
1734年創業の「小田垣商店」は、老舗の黒豆専門店。生産者との信頼関係と、代々受け継がれてきた確かな目利きで、「丹波黒」のブランド価値を高め守り続けてきた。
国の登録有形文化財に登録された歴史ある建物には、カフェやショップ、一棟貸しの宿泊棟が整備されており、現代的な黒豆メニューや商品も。古くて新しい、貴重なひと時が過ごせるだろう。
住所/兵庫県丹波篠山市立町19
TEL/
079-552-0011
営業日/9:30〜17:30(カフェは11:00〜16:00L.O.)
休業日/ショップ…年末年始
カフェ…木曜(祝日の場合は翌平日)、年末年始
駐車場/あり
HP/
https://www.odagaki.co.jp
Instagram/
黒まめの小田垣商店 | Odagaki Shoten
※掲載価格などは、変更される場合がございます。
間口が狭く奥行きがある、江戸時代の妻入商家が軒を連ねる河原町妻入商家群は、国の重要伝統的建造物群保存地区。飲食や小売の店舗もあり、まち歩きを楽しめる
住所/兵庫県丹波篠山市河原町121-1
TEL/
079-552-7522
営業日/平日11:00〜18:00、土日祝 10:00〜18:00
休業日/木曜(祝日の場合は営業)
駐車場/あり
HP/
https://hakutoya.exblog.jp
Instagram/
器とくらしの道具 ハクトヤ
穏やかな雰囲気とスタッフさんのあたたかい接客に、心を和ませてお買い物を楽しむ人も多いそう。随時行われる企画展の情報はInstagramで。丹波焼も取り扱っている
住所/兵庫県丹波篠山市河原町160
TEL/
079-552-2808
営業時間/11:30〜14:30、17:30〜20:30
休業日/月曜(祝日の場合は翌日、定休日前日は昼営業のみ)
駐車場/あり
※掲載価格などは、変更される場合がございます。
本経寺(ほんきょうじ)の奥の院「王地山まけきらい稲荷」は、江戸時代に将軍様がご覧になる相撲大会で、負けを嫌う篠山藩の殿様の面目を保つために出場した力士が、実はお稲荷さんだったという逸話に由来。ここで開運勝利のご利益を願ってみてはいかが。トンネルのように続く真っ赤な鳥居は、写真映えスポットとしても人気がある。
篠山藩の歴史を語る篠山城跡の西、「御徒士町(おかちまち)武家屋敷群」は、藩主の警護にあたった武士たちの住まいが残された通り。土塀に囲まれた家々は、武家の威厳を感じさせる。城下町としての丹波篠山を感じられるスポットだ。
1893年、食品会社として淡路島で創業し、「1909年、陸軍歩兵第70連隊創設に伴い陸軍御用達として丹波篠山へと移り住み、この地でパンづくりを始めたようです」と話すのは、「小西のパン」の五代目・小西隆之介さん。彼の父と祖父が開発した黒豆パンは、ふわふわの生地に8時間以上煮込んだ丹波黒豆がゴロゴロ。夏の賞味期限はわずか2日間。「それでも食べたい!」と買い込む人や、お取り寄せの注文も多いそう。売り切れてしまうこともあるので、お早めにチェックを。
住所/兵庫県丹波篠山市河原町92
TEL/
079-552-0655
休業日/参拝自由
駐車場/あり
HP/
https://www.makekirai.com
住所/兵庫県丹波篠山市河原町403
TEL/
090-8125-1603
営業時間/12:00〜17:00
休業日/月・火曜、不定休
駐車場/あり
HP/
https://snowbeachseason.crayonsite.net
Instagram/
すのび-snow beach season
住所/兵庫県丹波篠山市魚屋町23
TEL/
079-552-0052
営業時間/8:30〜16:00(売り切れ次第終了)
休業日/火曜
駐車場/あり
※掲載価格などは、変更される場合がございます。
Uターンで就農した「futaba cafe」の西田夫妻。「自家で収穫したものを届ける場があればいいねと、2011年にこの店を開きました」と妻の真紀子さん。食材は、可能な限り自分たちや知人が栽培したものを使っている。多紀連山を一望できる開放的な店内、窓の外には家族の一員であるヤギの姿も。食の豊かさとともに、田舎暮らしの楽しさをお裾分けしてくれる、そんなカフェだ。
住所/兵庫県丹波篠山市八上内甲85-1
TEL/
079-506-1573
営業時間/11:00〜18:00
休業日/水・木曜
駐車場/あり
HP/
https://www.futabacafe.com
Instagram/
futaba cafe
足を伸ばして、丹波焼の故郷である立杭(たちくい)地区へ。界隈には約60軒の窯元が点在しているが、独自の作風で注目されているのは丹窓窯(たんそうがま)。六代目・丹窓は、柳宗悦※1やバーナード・リーチ※2と親交が深かった。その縁で七代目・市野茂良さんは、渡英しリーチの工房でスリップウェアを学んだ。「夫が他界し、一念発起して私が八代目となりました」と茂良さんの妻・茂子さん。スリップの技法やウェットハンドルなど、リーチ工房の伝統を踏襲しながらも、描かれるのは立杭地区の山々や川の流れを思わせる伸びやかな模様。そこには風土とともに育った唯一無二の焼物があった。
※1…民藝運動の創始者で、美の普遍性を追求した思想家
※2…東西の美を融合し、日本の民藝運動に貢献した英国人陶芸家
住所/兵庫県丹波篠山市今田町上立杭327
TEL/
079-597-2057
営業時間/10:00〜17:00
休業日/不定休
駐車場/あり
住所/兵庫県丹波篠山市今田町上立杭4
TEL/
079-597-3961
営業時間/10:00〜17:00
休業日/月曜(祝日の場合は翌平日)、 12月31日・1月1日、メンテナンス期間あり
料金/テーマ展一般200円、大学生150円、高校生以下無料(別途特別展観覧料あり)
駐車場/あり
HP/
https://www.mcart.jp/
Instagram/
兵庫陶芸美術館【公式】
※掲載価格などは、変更される場合がございます。