明石海峡大橋

明石海峡大橋は、兵庫県神戸市と淡路島の間の明石海峡に架かる、橋長3,911m、中央支間長1,991mの世界最大の吊橋です。

明石海峡大橋は、本州と四国を、道路と鉄道で繋ぐ本州四国連絡架橋事業の一環として建設されたもので、1988年(昭和63年)5月に現地工事に着手し、およそ10年の歳月をかけて1998年(平成10年)4月に完成しました。

明石海峡大橋一般図

大阪湾と瀬戸内海を繋ぐ明石海峡は、海峡の幅が約4km、最大水深は約110m、海峡を流れる潮流の速さは最大で毎秒4.5m(約9ノット)に達します。

また明石海峡は古くからの好漁場であるとともに、海上交通安全法によって国際航路に指定されており、1日に1,400隻以上の船舶が航行する、海上交通の要衝となっています。

明石海峡大橋は、こうした厳しい自然条件や社会条件の中で建設されました。

そのため、風速80m/sの風に、太平洋プレートで発生が予想される大地震や、兵庫県南部地震のような直下型地震にも耐えうるように設計されています。

また、最大潮流速4.5m/sの急潮流が流れる海の上で、水深60mの海底に、最大約12万トンの鉛直力に耐えうる基礎を建設する必要がありました。

さらに、当時の日本において最大規模であった1,000m級の吊橋の約2倍の規模である、中央支間長1,991mの橋の桁を架設する必要があるなど、当時の日本の持っていた技術だけでなく、沢山の新しい技術の開発を行い、それらの新技術も用いて建設されました。


主塔架設中、潮流によって傾斜する灯浮票


大型風洞模型による耐風安定性試験

自然条件 海峡幅 約4km
最大水深 約110m
基礎周辺の最大潮流速 約9ノット(4.5m/s)
基本風速 46m/s
設計諸元
(概要)
橋梁区分 吊橋
形式 3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋
橋長 3,911m
支間割 960m+1,991m+960m
設計基準風速 補剛桁 60m/s
67m/s
地震の影響 明石海峡大橋耐震設計要領(案)による
中央径間中央での路面高さ 海面上約97m
航路高 海面上約65m
上部工総鋼重 46,200トン
ケーブル 57,700トン
補剛桁 89,300トン
193,200トン

1995年(平成7年)1月17日5時46分、明石海峡付近の深さ10~20kmを震源として、マグニチュード7.2の大地震が発生しました。

この地震で神戸市や淡路島を中心として、大きな被害が発生しました。

この時工事は、両方の主塔が立ち上がって、メインケーブルの架設作業中でした。


地震直後の神戸市と明石海峡大橋の状況

地震後、直ちに詳細な点検を行った結果、橋自体に深刻な構造上の損傷は見当たりませんでした。

しかしながら、その後に行われた測量等の結果、橋の長さが変化していることが確認されました。

ただしこれは、基礎が動いたためではなく、基礎が設置されている地盤そのものが動いたために生じた事が分かりました。

これに対して、解析を行い、構造への影響を調べましたが、影響はわずかであり、工事のやり直しをする必要はありませんでした。

ただ、基礎が動いた事によって、主塔と主塔の間の距離が変わったため、桁の長さを変更する必要がありましたが、これも、未製作の桁のパネルの長さを調整することで対応することが出来ました。


地震による支間長の変化

こうして、完成前に未曾有の自然災害に襲われた明石海峡大橋は、約10年の歳月を経て、遂に完成いたしました。

 

完成した明石海峡大橋は、今後、200年以上の長期に亘って健全な状態を保つことを目指して、点検や調査、損傷箇所に対する対策など、万全な管理を行っています。

また、適切な維持管理を行うため、新しい技術の開発を行い、実橋の管理に活用しています。

その一つが、ケーブルの送気乾燥システムです。

これは、吊橋の生命線であるメインケーブルの腐食を防ぐため、ケーブル内部に乾燥した空気を強制的に送り込み、ケーブル内の湿度を一定に保つもので、メンテナンスコストも考慮した、画期的なケーブル防食技術です。

ケーブル防錆概念図

ブリッジワールドは、このような世界最大の吊橋である明石海峡大橋の内部に入って頂いて、普段目にすることがない場所を歩いて通って頂き、海面上300mの高さがある主塔の最上部から、360度に広がるパノラマを堪能して頂ける、貴重なツアーです。

是非、一度、お越し頂いて、世界最大の吊橋である明石海峡大橋のスケールに、実際に触れて見ては如何でしょうか。