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岡山大学/津島キャンパスはJR岡山駅から約3kmと便利な位置にあり、広大な敷地のキャンパスが広がる。
香川大学/香川大学には4つのキャンパスがあり、幸町キャンパスは高松市の中心部にある。香川大学生全員が必ず通学する。

岡山県・香川県

瀬戸大橋開通で
通学圏が広がり、
学生の大学選択肢が増加

道路と鉄道の併用橋である瀬戸大橋の開通により、
本州と四国を気軽に行き来できるようになりました。
岡山大学と香川大学では電車通学する学生がたくさんいます。

岡山大学に四国全域から学生が集まる

岡山大学は、明治3年に岡山藩医学館を起源に創立された歴史ある大学です。「高度な知の創成と的確な知の継承」を理念に、10学部で約1万人の学生が学んでいます。

都市経済や地域経済を研究する中村良平特任教授は、瀬戸大橋が及ぼす影響を調査し、岡山大学の変化を間近に見つめてきました。また開通後には、香川や愛媛、高知の大学の先生方と瀬戸大橋効果についての共同研究を実施し、書籍も出版しています。

「瀬戸大橋開通は地域経済に大きなインパクトを与えました。岡山大学に関して言うと、JR岡山駅と高松駅が快速マリンライナーで約1時間で結ばれ、通学可能になり、香川県の学生が大幅に増えました」交通の便が良くなったことで、学びたいことを優先して大学を選択する傾向が強くなりました。

「例えば経済学部は、四国の国立大学では1つの大学にしかありません。経済学部を志望する高校生が岡山大学を進学先の選択肢に入れ、四国全域から学習意欲の高い優秀な学生が集まってきました」

瀬戸大橋の開通を経て中四国の交通の要となった岡山には、企業の支社なども数多くあります。岡山大学では、産官学連携の実践的な研究や学部横断型プログラムなど、知的好奇心を刺激する教育が展開されています。

中村 良平特任教授
経済学部・大学院社会文化科学研究科
都市問題や地域政策に関する分野を経済学的な視点から研究。瀬戸大橋の経済効果、社会効果についても開通当初から調査・研究している。
【出典】岡山大学資料より作成 注)近畿・中国エリア:大阪、兵庫、滋賀、京都、奈良、和歌山、岡山、広島、鳥取、山口

岡山大学 津島キャンパス

住所/岡山県岡山市北区津島中1-1-1
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多様な学生が集まり、
活気あふれる香川大学

香川大学は、明治7年設立の師範成章学校が起源の香川師範学校・香川青年師範学校を母体にした学芸学部と、高松経済専門学校を母体にした経済学部の2学部からスタートしました。「持続可能な地方分散社会の実現に貢献する人材の育成と研究の推進」をビジョンに掲げ、現在は6学部で約5,700名が学んでいます。瀬戸大橋開通のメリットを原直行副学長は次のようにあげます。

「瀬戸大橋開通の10年前は入学者の41.5%が香川県出身、18.5%が岡山県出身でした。開通してアクセスが向上したことで、香川県出身者が減り、岡山県の出身者の割合がほぼ同じになりました。また、近畿、広島、島根、鳥取からの入学者が増え、さまざまなバックグラウンドを持つ多様な学生が一緒に学ぶようになり、大学に活気が生まれています」

自治体と連携し、地域の課題解決に取り組む瀬戸内地域活性化プロジェクトや、大学DX化への取り組みなど特色あるプログラムも注目を集め、瀬戸大橋を渡って香川大学で学ぶ学生が増えています。

原 直行副学長
インターナショナルオフィス長・香川大学経済学部教授
四国を主なフィールドに、観光と地域活性化を研究。
【出典】香川大学資料より作成 注)近畿・中国エリア:大阪、兵庫、滋賀、京都、奈良、和歌山、岡山、広島、鳥取、山口

香川大学 幸町キャンパス

住所/香川県高松市幸町1-1
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