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情報誌「瀬戸マーレ」
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せトラベル 秘境の渓谷が放つパワーと神秘に感動!

穏やかな瀬戸内海に浮かぶ小豆島。地中海によく似た温暖な気候に恵まれ、日本のオリーブ発祥の地として知られている。
秋はたわわに実った果実が緑色から紫色へ熟し、島中が収穫でにぎわう。
みんなで収穫を楽しみ、オリーブの恵みを享受できる収穫祭は、
陽気なオリーブの島ならではのお祭りだ。

穏やかな波間を水しぶきを上げてフェリーが進む。小豆島までしばしのクルージングだ。大小さまざまな島や行き交う船が見え、ずっと眺めていても飽きない。時々近づいてくるカモメと戯れていると、ひときわ大きな島影が見えてきた。あれが小豆島?瀬戸内海で淡路島についで大きな島だけれど想像以上だ。

 秘境の渓谷が放つパワーと神秘に感動!  秘境の渓谷が放つパワーと神秘に感動!

小豆島でオリーブ栽培が始まったのは1908年。農商務省からの委託で香川県、三重県、鹿児島県で試験栽培が行われ、成功したのが小豆島だけだった。雨が少なく温暖な気候と、日照時間が長く、水はけのいい南向き斜面に栽培したのが良かったのだとか。その発祥の地が小豆島オリーブ公園として整備され、ここで毎年秋にオリーブ収穫祭が開催される。オリーブ収穫なんてなかなか体験できるもんじゃない。いっぱい摘むぞ!

土庄(とのしょう)港から国道436号を東へ向かう。海を眺めながらのドライブは爽快だ。すぐにエンジェルロードが見えてきた。潮の満ち引きによって1日に2回だけ現れる道だけれど、今は眺めるだけで我慢。先を急ごう。
しばらくするとオリーブ並木が美しいオリーブ通りへ出た。島のメインストリートというだけあって店が並び、華やいだ雰囲気だ。そのまま町中を抜けると、いよいよ目的地だ。


波が穏やかなオリーブビーチは、海水浴やマリンスポーツのメッカ

エンジェルロード 大切な人と手をつないで渡ると願いが叶うという

BARU TINA(バルティナ)
小豆島や瀬戸内の旬の食材をふんだんに使ったメニューは新鮮で、とってもリーズナブル。昼はパスタがメインで、夜は気軽なバルになる。
【DATA】
住所/香川県小豆郡土庄町渕崎甲2134-3、Tel/0879-62-0890、営業時間/11:30~13:30・18:00~22:00、定休/月曜日・火曜日
寒霞渓ロープウェイ
瀬戸内海を一望できる寒霞渓。秋は燃えるような紅葉に包み込まれる。
【DATA】
営業時間/(3/21~10/20、12/01~12/20)8:30~17:00・(10/21~11/30)8:00~17:00・(12/21~3/20) 8:30~ 16:30、毎時12分間隔、定休/年中無休、運賃(往復)/大人(中学生以上)1350円・小人680円

再び海が広がり、白浜がまばゆいオリーブビーチが見えてきた。と思ったら、小高い丘一面にオリーブ畑が広がっている。ここだ! 小豆島オリーブ公園は。太陽がひときわ降り注いでいるみたいに明るい。はやる気持ちを抑えきれずに急ぎ足で丘に登る。振り返って思わず息を呑んだ。突き抜けるように青い空と海にオリーブの緑の葉がそよぎ、なんという美しさ。
一瞬、ここが日本だということを忘れてしまった。

道の駅 小豆島オリーブ公園 道の駅 小豆島オリーブ公園
オリーブに囲まれた園内に、記念館、クラフト館、ハーブガーデン、宿泊施設などが充実。記念館ではオリーブの歴史や特性を紹介する展示や、オリーブ関連のショップ、オリーブメニューを味わえるレストランがある。
【DATA】
住所/香川県小豆郡小豆島町西村甲1941-1、Tel/0879-82-2200
オリーブ記念館:営業時間/8:30~17:00、入館料/無料、定休/年中無休
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オリーブってすごい。豊かな風味が料理をおいしくするだけでなく、
含まれているオレイン酸やポリフェノールなどの成分が美容や健康維持に効果があるのだから。
オリーブ収穫祭では、知らなかったオリーブの楽しみ方やおいしさにいっぱい出合えそう。

収穫祭まっただ中の小豆島オリーブ公園で、初めての収穫にチャレンジだ。オリーブ記念館で受付を済ませ、そのままオリーブに関する展示を眺めてみる。こんなに品種があるとは思わなかった。ここに多く植えられているものだけでも、塩漬けに適した果実の大きいマンザニロ、含油率の高いルッカ、両方を兼ね備えたミッションと違いがある。それを見ながら収穫できるのもおもしろい。

オリーブ収穫祭
オリーブ収穫祭
【DATA】
開催期間/10月1日(水)~11月30日(日)、10月18日(土)・19日(日)は大収穫祭で、この日だけの体験イベントがいっぱい。 Tel/0879-82-2200(道の駅小豆島オリーブ公園)
URL/http://www.olive-pk.jp/banner/29.pdf
オリーブ収穫体験は10月20日~11月30日までの毎日3回実施。当日受付、先着15名、無料。
オリーブ収穫体験は10月20日~11月30日までの毎日3回実施。当日受付、先着15名、無料。
オリーブの木

一粒一粒丁寧に実を摘んでいく。緑の実はピリッとした辛みがあり、紫に完熟するとまろやかになる。オイルはこれをミックスして絞る。摘んだ時点から酸化が始まり、傷がついてもいけないというから気をつけなければ。小豆島産のオリーブオイルはすべて手摘み、しかも24時間以内に搾油されるからフレッシュで風味豊かなのだ。この実がおいしいオイルになるかもと想像するだけでワクワクする。
ほかにも、なかなか味わえない品種のオリーブオイルを試食したり、料理教室やクラフト教室もあり、楽しい。いっぱしのオリーブ通になった気分だ。

オリーブの搾油
オリーブの搾油 オリーブオイル
は実の種類や収穫時期、ブレンド
の割合、製法によって味に違いが
でる
石けんづくり体験
石けんづくり体験 オリーブオイ
ルを使った石けんづくりなど、期
間中の土日はさまざまなイベント
が開催される


せっかくオリーブの島に来たのだから徹底的にオリーブにこだわりたい。向かったのは、オリーブをコンセプトにしたベイリゾートホテル小豆島。ここに多彩なオリーブメニューを味わえるバイキングがあるのだ。まずオリーブオイルフォンデュから。オリーブ牛や、地元農家直送の無農薬野菜をさっとオリーブオイルで揚げて食するのだけれど、驚くほどあっさりしていて素材のうまみが倍増する。オリーブハマチ(11月頃から冬季限定)のしゃぶしゃぶも脂っこくなくて甘い。オリーブそうめんはオリーブの風味がほんのり広がっておいしい。オリーブは洋だけでなく和の料理にも合うんだな。

締めくくりはやっぱりオリーブエステ! オリーブオイルでマッサージしてもらうと肌がツルツルだ。オリーブづくしのもてなしに、心も体も元気にきれいになった。

オリーブバイキング
オリーブバイキング 料金/大人4,000円、小学生2,000円(税別) ※宿泊客優先のため、事前に電話で確認・予約を
全室オーシャンビュー。最上階には自家源泉の温泉があり、
全室オーシャンビュー。最上階には自家源泉の温泉があり、瀬戸内海
に沈む夕日を眺められる
小豆島産100%のオイルだけを集めたギャラリー。小豆島産は人気が高く、例年年明けから販売され、ゴールデンウィークまでに完売する
小豆島産100%のオイルだけを集めたギャラリー。小豆島産は人気が高く、例年年明けか
ら販売され、ゴールデンウィークまでに完売
する
オリーブの優しい味わいのシフォンケーキは大人気
オリーブの優しい味わいのシフォンケーキ
は大人気
総支配人長松幹太さん
温かいおもてなしで迎えてくれる総支配人長松さんとスタッフ
ベイリゾートホテル小豆島
【DATA】住所/香川県小豆郡小豆島町古江乙16-3、Tel/0879-82-5000、宿泊料金/1泊2食付12,000円~(2名1室で1名あたりの料金)

こんな楽しみも

400年以上の歴史を誇る小豆島の醤油づくり。醤の郷と名付けられた一帯には、伝統を受け継ぐ醤油蔵や佃煮工場が立ち並び、風情ある町並みを形成している。

疲れた身体を癒す、天空の露天風呂

小豆島を訪れたら、佃煮は絶対にはずせない。佃煮工場直売店の瀬戸よ志には、島自慢の醤油を生かして作られた佃煮が種類豊富に並び、2階のお休み処ではおにぎりとしても味わえる。秋は新米が出回り、香りのいい佃煮との相性も抜群。小豆島素麺と一緒に味わうのもおすすめ。1階では小豆島の名産品が手に入るからのぞいてみて。

つくだ煮の駅・お休み処 瀬戸よ志
【DATA】
住所/香川県小豆郡小豆島町安田甲144-80、Tel/0879-82-0236、営業時間/お休み処11:00~14:30、ショップ9:00~
17:00、定休/10月15日・1月1日・2日

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