子どものアート感想文 応募作品のご紹介

講評1

三重大学(国語教育学) 守田 庸一

作品を見て思いついた疑問を書き連ねるのではなく、調べてわかったことを述べるだけでもなく、それらをふまえて自らの鑑賞がしっかりと記されています。この文章では、作品の具体的な表現について語るとともに、表現から導き出された抽象的な意味も論じられています。これからも厚みのある鑑賞文を書くよう心がけて下さい。

講評2

鳴門教育大学(美術教育学) 山木 朝彦

アーティストが作品を描く動機はさまざまです。いつも、美しい風景を見たから絵を描きたくなるわけではありません。苦しみや悲しみに耐えるために絵筆を握り始める場合もありますし、戦争の悲惨さを訴える作品を描こうとする場合もあります。そして、千夏さんが推測したとおり、この絵には、第二次世界大戦という時代の重苦しい空気が反映していると私も思います。一枚の絵を通して、ピカソという人間の心の内側を探った優れた感想文だと思いました。