
瀬戸マーレ編集担当が人生で初めての長距離サイクリングに挑戦、目標は瀬戸内しまなみ海道の完走!初心者でも楽しめるサイクリングの魅力を、実走レポを通してお届け。
今回は広島県・尾道から愛媛県・今治へ向けてスタート。自転車は、最近導入が進んでいるE-BIKE(スポーツバイクに電動アシストユニットを取り付けた自転車)をレンタル。
早速、尾道港から渡船で向島に渡り、そこからサイクリングスタート!尾道水道を行き交う渡船には、通学、通勤で利用されている方やヘルメットをかぶるサイクリストもちらほら。外国人も多くこれからの自転車旅にココロが踊る。
気合入れの為に、まずは向島港近くの後藤鉱泉所へ。ここでしか飲めない「マルゴサイダー」をゴクリ。のど越しの良いサイダーが気持ちを奮い立たせてくれる。
サイクリングコースには自転車を誘導するブルーラインが設けられていて、初めて訪れる人でもすぐにルートが分かり、道に迷う心配もない。しばらく走ると目の前に海が見えてきて、心地よい潮風が吹いてきた。海を横目に走っていると、目の前にドン!と現れたのは因島大橋。下から見上げるとその迫力がすごい。生活のなかに馴染む巨大構造物はなんだか不思議な感じで、車で渡るときとはまた違った存在感がある。
生口島に入ってまず訪れたのは「しまなみドルチェ」。しまなみの名産品をたっぷり使用したジェラートが大人気。甘さの中に程よい酸味が効いていて、運動した体の隅々まで染み渡る。目の前の海を見ながら食べると雰囲気も抜群だ。
しばらく漕ぐと、生口島の瀬戸田へ到着。街の中心部にあるしおまち商店街周辺には、新旧たくさんのスポットが立ち並んでいて、一日中散策できる。まずは、耕三寺の敷地内にある大理石庭園「未来心(みらいしん)の丘」へ。彫刻家
杭谷一東(くえたにいっこう)が設計し、イタリアから運ばれてきた大理石で作られた庭園は、白と青のコントラストが映えてまるで地中海に来たような雰囲気だ。高台には「Caffe
Cuore」が併設されており、ドリンクなどが味わえる。
生口島に来たなら、瀬戸田出身の画家・平山郁夫氏の作品がある「平山郁夫美術館」も訪れたいところ。館内の「ティーラウンジ喫茶オアシス」で紅茶とレモンケーキをいただくと、爽やかな香りが心を落ち着かせてくれる。今回は喫茶だけの訪問だったので、展示室をゆっくり回るのはまた次の機会に。
レモンでいっぱいの道を通り抜けると見えてきたのは多々羅大橋。橋の入り口まで続く上り坂の途中にはかわいいレモンベンチが点在していて、座って休憩していると、前を通り過ぎるサイクリストが挨拶をしてくれた。「こんにちは!」と元気よく返すと、お互いが笑顔になる。すれ違う人との交流も、ドライブにはない魅力だ。
多々羅大橋は広島県と愛媛県の県境に位置する世界最大級の斜張橋で、空まで長く真っすぐに伸びるケーブルが圧巻。
渡った先で訪れたのは「道の駅
多々羅しまなみ公園」。広々とした売店には、特産品を使ったお土産がずらり。この後も自転車に乗ることを忘れて、ついつい買い込んでしまいそう。外のフードコートでは、オリジナルのバーガーやソフトクリームが味わえて楽しい。
※店舗営業情報等についてはHPよりご確認ください。
さて、ここまで食べてばかりで食レポ旅のようになってきたが、もちろん自転車を漕ぐ足は止めていない。実はおよそ半分を過ぎたところで少しお尻が痛くなってきていたが、不思議と足は元気でぐいぐいペダルを漕げる。また、島と島を繋ぐ橋への連絡道は必ず上り坂になっているのだが、E-BIKEがアシストしてくれるおかげで、ここまで一度も立漕ぎをせずに楽々進むことが出来ている。文明の利器に大感謝!また随所に次の地点までの案内板もあり、○○まであと〇㎞と表示されている。この数字がどんどん減っていくのが存外楽しく、モチベーションになる。
ここまで約36㎞・半分を走破!次回「しまなみ海道(大三島~今治編)」春号へ続く!