鳴門教育大学(美術教育学) 山木 朝彦
絵とは不思議なものですね。画家が描いた絵を眺めていると、一度も訪ねたことのない土地で暮らしている誰かが見た景色を自分も時空を超えて、一緒に見ているように感じられることがあります。おそらく,そう感じられるのにはそれなりの理由があるのだと思います。たとえば,それとよく似た風景を見たこという経験が、そういう感覚をもたらしてくれるのでしょう。
ベルギーからフランスにまたがるリス川の風景が、ご自分が暮らしている宍道湖近辺の景色に似ていることに気づいた北脇さんにとって、この絵は生涯,あなたの「名画」として輝き続けるでしょう。