子どものアート感想文 応募作品のご紹介

講評1

岡山大学(美術教育学) 赤木 里香子

決して派手ではないけれど、味わい深く、温かみのあるコッテの絵の良さが伝わってきます。西本さんは、かがり火に照らされた人々の表情にも目をむけて、どんな場面なのか想像を巡らせていますね。この絵を見ていると、描かれた人々と一緒にかがり火を囲んでいるような気がしてきます。「もっとたくさんの人がいる」という西本さんの意見に、なるほどと思いました。ふと目をあげると見える遠くのかがり火にも、周りに集う人々がいるのでしょうか。

講評2

鳴門教育大学(美術教育学) 山木 朝彦

まるで清涼な空気を呼吸するかのように、コッテの作品に描かれた村の魅力を心の中に吸い込んでから書いた、素晴らしい文章ですね。そして、ブルタ-ニュ地方の農村や漁村の素朴な風景に魅せられた画家の気持ちまでよく理解しています。もしも画家が生きていたら、あなたのこの文章に感激したことでしょう。亜香さんはもう気づいていると思いますが、美術作品は、アーティストのものの見かた、感じ方、そして考え方を時間や空間を超えて伝えてくれるタイムカプセルです。