「フランスでは『1つの村に1つのチーズ』と言うほどチーズが多種多様です。ここ、三良坂のオリジナルな味を作りたくて」と、「三良坂フロマージュ」代表の松原正典さん。2004年に、田舎の一軒家でチーズ工房を開きました。
松原さんは、広島県農業者大学校で酪農を学んだのち、渡米。オーストラリアの牧場でも修業を重ねます。さらにフランスのチーズ工房を巡り、本場の技を身につけました。
帰国後は、山地酪農を行う四国の牧場を見て、「これだ!」と、三良坂での酪農とチーズ作りを思い立ちます。
三良坂フロマージュでは、町内の牧場の搾りたて牛乳を使用しています。「自分でないと作れない、個性を出せるのがチーズ作りの魅力です。新鮮なミルクの持つ力がチーズに反映されてくるんですよ」と語ります。「フロマージュ・ド・みらさか」に代表されるナチュラルチーズは、近隣地域の人はもちろん、全国のチーズ愛好者に注目されています。食べやすい味は、まろやかで繊細ながら、奥深さが感じられます。
- 松原さんと、店頭を預かる夫人の郁衣さん、長男の仁晃くん。穏やかな語り口の中に、チーズ作りへの情熱が垣間見えます
- 三良坂の土地の味が詰まったチーズ。右から時計回りに「フロマージュ・ド・みらさか」、「みらさか・シェーブル」、「シェーブル・フレ」、「リコッタ」、「モッツアレラ」。このほか全10種類です