
週一回花がらつみや葉を間引きし、輝くような水鏡や睡蓮の形を整える。浮世絵に影響を受けたモネは太鼓橋など日本のイメージを取り入れた
光と色彩の画家クロード・モネ。半生を過ごしたフランス北部のジヴェルニーの自宅には、作品のモチーフとするために自ら造った庭があり、そこで数多くの名作を生み出しました。その庭の精神を高知の自然の中に再現したのが、北川村「モネの庭」マルモッタンです。
3つの庭からなり、代表作「睡蓮」の風景に出会えるのは「水の庭」。色とりどりの睡蓮や藤棚のある太鼓橋、木々の緑が水鏡に映り、息をのむような美しさです。モネが咲かせることができなかった熱帯性の青い睡蓮も温暖な気候の下で花開き、夢見た風景を眺められます。モネが決めた配色で花々が色彩のハーモニーを奏でているのは「花の庭」。「光の庭」では地中海を描いた作品からイメージをふくらませた風景が広がっています。見る場所や時間によって光や色彩が異なる表情を見せ、モネが愛した世界にどっぷり浸れます。