ゆずの香りは秋の風物詩のひとつ。爽やかな柑橘系の香りに加えて、ほのかな甘い香りが独特だ。果汁も、酸味の中にゆず特有の甘味・苦味があり鍋物や料理に欠かせない。そんな、ゆずの香りと風味を求めて、ゆず飲料やポン酢で全国的に有名な馬路村を訪ねた。
深い山に囲まれたこの村では、秋になると村中の畑や斜面のほとんどがあざやかな黄色い果実で彩られ、11月には村全体がゆずの爽やかな香気に包まれる。ゆずの旬は11月から1月までが一般的だが、馬路村では11月のわずかひと月程の間に村人総出で、村中すべてのゆずを収穫してしまう。毎年800tにも上るゆずを一斉に摘んでしまう理由は、この時期のものが最も香りと風味が強いから。新鮮な果汁を搾り、すぐに冷凍してドリンクやその他商品の原料として使用している。それが、ゆずの本場のこだわりだ。ゆず本来の香味を味わうなら、秋の馬路村へ行こう!
平成29年11月4日(土)9:00~16:00
ゆず香る村を丸ごと楽しむお祭に行こう!人口900人弱の村に4000人を超す行楽客が訪れる
場所/ゆずの森会場と村内各所
シャトルバス/土佐くろしお鉄道安田駅と
ゆずの森会場の間をピストン運行
お問合せ先/馬路村農業協同組合 0120-559-659
ゆずの果実や種から採取したオイルやエキス、ハーブなどを使って、自分だけのアロマクラフトを作っちゃおう!
ヤナセ杉は、土佐藩主が豊臣秀吉に献上し日本第一の良材と称賛されて以来、秋田杉・吉野杉と並ぶ高級材として知られてきた。現在、魚梁瀬地区の千本山には、ヤナセ杉の遺伝保護を目的に天然杉の素晴らしい森が遺されていて、樹齢200~300年、樹高40~60mにも及ぶ堂々たる巨杉を間近に見ることができる。「村の案内人」のガイドで森に入ると、尖端近くまで枝が全くないのが特徴というヤナセ杉が、真っ直ぐ天を突くように伸びている。その姿はすっきりとして、実に美しい。貴重な天然杉の森で、森の精気、杉の香気を胸いっぱいに吸い込めば、心身ともにリフレッシュできるだろう。
ヤナセ杉の名刺入れ
杉の薄板でつくった名刺を入れると、演出効果はバツグン!
杉のかばん モナッカ(monacca-bag)
斬新なアイデアとデザインが世界で評価されたモナッカは、軽くて堅牢。
(大)周囲の目を引くビジネスバッグ
(小)女性なら小物入れにも
ヤナセ杉の良質の間伐材を薄くスライスして、貼り合わせ、熟練の木工職人が熱で成型して製品に加工している。
住所/高知県安芸郡馬路村馬路1464-3
TEL/0887-44-2535
営業時間/8:30~17:00
定休日/土日祝、年末年始
馬路村のことなら何でも分かる、村の総合案内所。ゆず関連商品やエコアス馬路村の木工芸品など村の産品はすべて揃う。「村の案内人」の手配申し込みもOK。馬路村に着いたらまず、ここへ!
住所/高知県安芸郡馬路村馬路382-1
TEL/0887-44-2333
営業時間/9:00~17:00
定休日/12月30日~1月3日
馬路温泉の泉質は弱アルカリ性で肌に優しく、女性には特におすすめの美肌の湯。とろみのある柔らかいお湯は無色透明で、体を沈めるとすぐに肌になじんでくる。浴場からは安田川の清流を眺めることができ、深い緑の山並みと静かな山村の風景にほっこりと心がなごむ。湯上りのお楽しみは、ゆずを使った郷土料理の数々と、安田川で穫れた新鮮な川魚。ゆずの風味に舌鼓を打ちながら、穏やかなひと時を楽しめる癒しスポットだ。
住所/高知県安芸郡馬路村3564-1 TEL/0887-44-2026
料金/日帰り入浴:3歳~小学生300円、中学生以上600円
営業時間/温泉/10:00~21:00、レストラン/11:00~14:00/16:00~21:00
定休日/不定休
高知県東部の5カ町村(馬路村・北川村・安田町・田野町・奈半利町)には、かつて西日本最大、最盛期には総延長300㎞超の森林鉄道が駆け巡っていたが、林業衰退で昭和38年廃線に。その後、沿線はゆず畑の風景が広がる「ゆずロード」として生まれ変わり、今年4月には「ゆずの彩りに満ちた景観と香り豊かな食文化を楽しめる」地域として、高知県単独では初の日本遺産に認定された。森林鉄道のロマンを秘めた「ゆずロード」を巡れば、晩秋の高知の風景と食を存分に堪能できるだろう。
料金/大人400円、小中学生200円
営業時間/通年/日曜・祝日の10:00~15:30
TEL/0887-43-2240(森林保養センター・やなせの湯)
料金/大人400円、3歳~小学生300円
営業時間/日曜・祝日の8:30~16:30
TEL/0887-44-2026(馬路温泉)