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愛媛県 砥部町
岡山県 岡山市

来館者数日本一
「究極の図書館」の魅力に迫る

後楽園のすぐそばにある「岡山の知の拠点」へ

日本三名園のひとつ「岡山後楽園」と、黒い外観から烏城という別称もある「岡山城」のほど近く。「岡山カルチャーゾーン」と呼ばれるエリア内に、「日本一」という輝かしい称号を持つ文化施設がある。
2005年度から2018年度までの14年および2020年度から2022年度において、来館者数と個人貸出冊数ランキングでNo.1を記録(都道府県立図書館として)した「岡山県立図書館」だ。同施設の館長・大西治郎さんに、その秘訣について伺った。

「当館は2004年9月に開館し、今年で19年目を迎える比較的新しい図書館です。蔵書数は約160万冊と全国トップクラスで、市街地からアクセスしやすいところも特徴。日本一の秘訣として考えられるのは、このような条件が整っていることです。 また、職員たちのサービススキルの高さも、もちろん重要な要因のひとつ。調べたいことを伺って必要な資料を検索・提供する『レファレンスサービス』は、特に多くのご好評をいただいています。 社会科学資料部門や人文科学資料部門など6つの部門ごとにカウンターを設け、それぞれの専門分野に特化した司書を配置していることが、功を奏しているのだと思います」。

まさに岡山県の知の拠点である同館には、貴重な郷土資料や地域ゆかりの書籍なども数多く収蔵されている。県外在住者も利用可能なので、岡山県の魅力を深く知りたいならぜひ一度、訪れてみてほしい。

「日本一の称号を長く与えられていることが、職員たちのモチベーションとサービスの向上に役立っていると思います」と、館長の大西治郎さん。
岡山県ゆかりの書籍・資料を展示するコーナー。
その他、趣向を凝らした企画展示が随時行なわれている。

バックヤードツアーはまるでSF映画の世界

「岡山県立図書館」では、毎月第4土曜日と夏休み・冬休み期間に「バックヤードツアー」を開催している。
普段は入ることができない図書館の「裏側」を、係員の説明を受けながら巡る見学ツアーだ。最大の見どころとなるのは、やはり書庫。
色とりどりの書籍・資料が、ずらりと並ぶ圧倒的な風景には驚かされるばかりだ。中でも、コンピュータ検索システムと連動した自動出納システム「自動化書庫」は見もの。
専用ロボットのアームが動き、本を載せたコンテナが縦横無尽に動き回る様子は、まるでSF映画の世界。 きっと、子どもも大人も思わず胸を踊らせてしまうことだろう。このようなオートメーション機能の導入が、必要な書籍・資料を迅速に提供することに役立っているという。

大きなロボットが動き回る「自動化書庫」。バックヤードツアーに参加しないと、お目に掛かれない光景だ。

美しい風景が広がる開放的なカフェでひと休み

読書に没頭した後、気分転換したいなら同館内に併設された「軽食喫茶コーナー カフェ ル・パン」へ。 敷地内の水盤を望む大きな窓がある、おしゃれで開放的なカフェだ。 薫り高いコーヒーのほか、サンドイッチやケーキ、自家製のカレーなどをいただくことができる。 先述した通り、「岡山城」などの観光スポットにも近いので、ちょっとした休憩に利用するのもいいだろう。

軽食喫茶コーナー カフェ ル・パン
ゆったりとしたソファに腰掛け、心地よく過ごすことができるスタイリッシュなカフェ。
電話/086-224-1286
営業時間/10:00-17:00
定休日/図書館に準じる

岡山県立図書館

地下1階・地上4階の5層構造。1階には吹抜けもあり、
開放感あふれる雰囲気を醸成している。

住所/岡山県岡山市北区丸の内2丁目6-30
TEL/086-224-1286(代表)
営業時間/9:00~19:00、土・日・祝10:00-18:00
定休日/月曜※祝日の場合は翌日休館
駐車場/あり

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晴れの国「岡山」の文化に触れる

「桃ボート」に揺られ、水上から紅葉を愉しむ

「岡山県立図書館」を訪れたなら、国指定の史跡である「岡山城」と「岡山後楽園」など、近隣の観光スポットも巡っておきたい。 視界一面が紅葉に染め尽くされる風景は、言葉を失うほど美しい。
おすすめしたいのは、その美景を地上からではなく、水上から眺めるというもの。 ゆらゆらときらめく水面に繊細な影を落とす紅葉は、特別な風趣を醸し出してくれることだろう。

そんなかけがえない時間を体験できるのが、後楽園内にある「Café & Restaurant & Boating 碧水園」。
同店ではボートをレンタルすることができ、川をわたる風を感じながら風情豊かな時間を愉しむことができる。 スワンボート・手漕ぎボート・桃ボートという3種類のボートがあるが、岡山県ならではの旅情を味わいたいなら桃ボートだろう。
足こぎ式のためスピードは緩やかだが、同店のドリンク片手に悠々と川にたゆたえば、桃太郎気分で非日常的な雰囲気を堪能できるはずだ。

桃ボートは1舟¥1,600/20分間。最大3名まで搭乗可能(大人2名・小人1名)だ。

美しい記憶を宿す店内で美景と美味を味わう

ボートでの周遊を愉しんだら、「Café & Restaurant & Boating 碧水園」で腹ごしらえ。ここはかつて「岡山後楽園」と 「岡山城」を往来した渡瀬船の船着き場で、建物には解体された船の材料が使用されているという。
心地いい木洩れ日が差し込む店内からは、水と緑と古城が織りなす情趣豊かな風景を眺められ、 コーヒーやジェラート、揚げたてきびだんごといったカフェメニューから、名物 黒ごまそばセットやうな重といった本格料理も味わえる。 美景と美味を一度に味わうのもまた一興だろう。

Café & Restaurant & Boating 碧水園

住所/岡山県岡山市北区後楽園1-6
TEL/086-272-1605
営業時間/レストラン11:00-17:00、カフェ&ボート9:00-17:00
定休日/不定休(悪天候等による臨時休業あり)
駐車場/なし

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