JB本四高速TOP > 技術情報 > 本州四国連絡橋の保全技術 > 長大橋の維持管理設備

長大橋の維持管理設備

点検補修用作業車



【ケーブル作業車】
明石海峡大橋を始めとする本州四国連絡橋は、いずれも海上の高所にあり、桁上は自動車、桁下は船舶、また、瀬戸大橋では桁内に列車が往来しています。
このような厳しい環境のもと、構造物の点検や設備の点検などを、安全・確実かつ効率的に行えるように長大橋にはそれぞれ点検補修用作業車を設置しています。
点検補修用作業車は、橋梁の構造に応じ、桁外面作業車、桁内面作業車、ケーブル作業車などがあり、本州四国連絡道路全体で158台設置されています。
これらの作業車の主要部材には、アルミニウム合金を使用し、耐久性の確保と自重の低減に配慮しています。

箱桁塗装ロボット


箱桁形式の橋梁の塗替塗装を効率的に実施することを目的に、回転ブラシ・塗装ロール・これらを支持する多関節アームと台車で構成される塗装ロボットを開発しました。
この塗装ロボットは、桁外面の点検補修用作業車に搭載され、作業車上を橋軸直角方向に移動する動作と、作業車自体の橋軸方向の動作により、箱桁面の全体を自動で塗装できる構造となっています。
本ロボットを使用することにより、1日当たり500m2以上(人間の10人分)の自動塗装が可能で、塗装品質、経済性や安全性の向上と大幅な省力化を実現しました。
多関節アームは5自由度(起伏、旋回、伸縮、屈曲、回転を持っており、先端に取り付けた塗装ロールや回転ブラシを塗装面にセットし、作業車を走行させて塗装します。

【箱桁塗装ロボット】

主塔塗装ロボット



【塗装状況】
従来、主塔の塗装はゴンドラに搭乗した作業員が行っていましたが、高所作業となり危険であり、かつ、寒風や酷暑にさらされながら塗料で汚れる苦渋作業のため、機械化が望まれていました。そこで、磁石車輪ゴンドラに自動ロール塗装装置を組合せた主塔塗装ロボットを開発しました。
このロボットは、1日当たり500m2以上(人間の10人分)の自動塗装が可能であり、1人~2人のオペレータで運転できるため、経済性や安全性の向上と大幅な省力化を実現できるものです。
また、本装置はロールを回転ブラシに取り替えることにより、自動ケレン作業も行えるうえ、研削した塗料粉は集塵機で回収されるため周囲に飛散しません。
本装置は、磁石車輪ゴンドラに設けられた横行用のレール上を塗装ロールや回転ブラシを保持したシャトルが横方向に往復(水平方向)する動作と、ゴンドラの降下(鉛直方向)動作の2動作で、壁面全体を自動で塗装できる構造となっています。

鋼ケーソン壁面清掃装置


鋼ケーソンの腐食を防ぐ電着工法を施工するには、事前に壁面の清掃作業(ケーソン壁面の海洋生成物、錆、その他付着物等を除去する作業)が不可欠となります。この作業は、従来ダイバーによって行われていましたが、効率が悪く、水深が40mより深くなると実施が困難になるため、この作業を実施するケーソン壁面清掃装置を開発しました。
この装置は、モーターを内蔵した磁石車輪により、18,000N(4輪あたり)の力で鋼ケーソン壁面に吸着し、前後、左右、旋回動作で自走しながら、前方に備えた高圧の噴射器により壁面を清掃します。移動操作は、本体に搭載しているカメラと、距離計・水深計・光ジャイロによる位置計測装置により、ケーソン上から遠隔で操作できます。
本装置を使用することにより、ダイバーによる人力施工に比べ、施工能率は10倍以上になり、また、海中作業の安全性、経済性、清掃の品質も飛躍的に改善されました。

【清掃装置全景】

磁石車輪ゴンドラ



【斜材水平材用(斜材下面作業)】
吊橋の主塔は、腐食対策などのために塗装していますが、塗装は劣化するため十数年ごとに塗替作業が必要になります。この塗替作業には、ゴンドラが使用されますが、ゴンドラは風により揺れやすいため、作業効率が低く、かつ、危険な作業となります。そこで、強力な磁石で主塔の壁面に吸着し、ゴンドラの揺れを防ぐ磁石車輪を装備したゴンドラを開発しました。
磁石車輪には、希土類ネオジュウム磁石が内蔵され、1車輪あたり最高2500Nの力で常に壁面に吸着するため揺れません。また、操舵できるため上下左右の移動はもちろんのこと、従来難しかった斜め方向にも移動できます。
磁石車輪内部の磁石は、車軸を最大吸着力が得られる任意の方向に固定できるため、どのような壁面でも常に最高の吸着力が得られる構造になっています。また、車輪の表面はゴムで覆われているため、塗膜を破損することはありません。
本ゴンドラには、塔柱用、斜材・水平材用があり、塔の全面に接近することができます。

ページの先頭へ