平安末期、皇位継承の争いに敗れた崇徳天皇は五色台白峰山の西麓(今の坂出市)に滞在されました。
天皇は都への思いを歌に詠み、京へ戻ることを強く念願しましたが、叶わぬままに8年の歳月が過ぎ、この地で崩御されて白峰山上に御陵が営まれました。
79番天皇寺と81番白峯寺には、崇徳天皇にまつわる物語がたくさん残されています。
弘法大師による行基開創中興の為に建立された金華山妙成就寺摩尼珠院(現、天皇寺)に蔵される十一面観世音菩薩が因となり、二条天皇はここに崇徳天皇社(現、白峰宮)を建立され、別当職との命を下す。明治廃仏毀釈により廃寺となるも、筆頭末寺であった高照院が跡地に移り中興し、金山摩尼珠院からの脈々と守り継がれる法灯を護持し続け現在に至る。
【本尊】十一面観世音菩薩
当山の歴史を遡りますと、行基建立の金山摩尼珠院であり、 空海中興の金華山妙成就寺摩尼珠院(以下、妙成就寺)になります。 妙成就寺初代山主が報恩の為の空海尊像は、 平成26年四国霊場御開創の年に初めての御開帳に至りました。 そして今年、天皇寺と呼ばれる所以である十一面観世音菩薩の初御開帳、 来る平成29年、阿弥陀如来の初御開帳。これらすべてが、平成30年に150年目を 迎える廃仏毀釈の是非を問うものであります。
金華山天皇寺高照院
弘法大師空海が、弘仁6(815)年、白峰山上に如意宝珠を埋めて井戸を掘り堂宇を建立、その後、空海の姪の子にあたる円珍(智証大師)が貞観2(860)年、千手観音像を刻み本尊として安置したと伝える。崇徳天皇は、御遺言により白峯寺西側の稚児嶽上に御陵が営まれ、白峯寺境内に御廟所として造営された頓証寺殿には後小松天皇が直筆の勅額を奉掲されている。
【本尊】千手観世音菩薩
天平13(741)年、聖武天皇の国分寺造営の詔により建立された大寺。広い境内には往時の金堂や七重塔の礎石がそのまま残されており、いにしえの由緒ある大寺の風格を感じさせる。旧境内全域が国の特別史跡に指定されている。仁王門を入ってすぐ右手の鐘楼に吊られた鐘は、創建当時に鋳造されたと伝わる四国最古の梵鐘である。
【本尊】十一面千手観世音菩薩
無農薬ハーブを栽培している五色台ハーブ園内のカフェ。ハーブティーや、手作りのランチ、スイーツのほか、乾燥ハーブや癒しグッズも販売。
住所/香川県高松市中山町1501-157
TEL/087-813-2157 10:00~17:00 定休日/火・水曜日
霊場開創1200年を記念して地元の人たちがつくった、歩き遍路のための休憩所・無料宿泊所。近くの施設の子ども達が、お茶でお接待してくれることも。簡易トイレあり。
住所/香川県高松市中山町1474
写真左/子ども達がお接待のためにお小遣いを出し合って買ったお菓子。
神戸市在住。会社勤めをしながら週末だけの札所めぐりを続けて、現在までに20回以上巡拝。そのほとんどが歩き遍路である。歩くたびに新しい出会いがあり、新しい自分を発見すると言う。四国八十八ヶ所霊場会公認先達。NPO法人遍路とおもてなしのネットワーク理事・女性お遍路相談員。www.omotenashi88.net
〈公認先達〉四国八十八ヶ所霊場巡拝を重ね、弘法大師の教えに帰依し、新しく巡拝する人たちにお遍路の心得などを指導し、手本となることができると認められた人。四国八十八ヶ所霊場会が審査、認定している。