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動物のいる森には癒やしがいっぱい

木に登ったり、大好きなササの葉を食べたり、お腹いっぱいでウトウトしたり、一つひとつの動きがかわいいレッサーパンダ。つぶらな瞳のカイくんをはじめ、顔立ちや性格の違う4匹がいる。

高知県立のいち動物公園

動物のいる森には
癒やしがいっぱい

高知市から東へ、自然豊かな山の中に、クチコミで高い人気を誇る動物公園がある。
珍しい動物がいるわけではないけれど何度も訪れる人が多い。
人気の秘密は何だろう。気になって訪れた。

ゲートをくぐり、「ここが動物園?」と不思議な感覚になった。

目の前に広がるのは緑豊かな森。檻は見えず、動物特有のにおいもない。園路を歩くと風にそよぐ枝や葉、色とりどりの花に囲まれ、森林浴に来たみたいだ。

高知県立のいち動物公園は山のふもとにあり、自然の地形を生かしてつくられている。植物や岩、モート(お堀)などを上手に使い、檻や柵はできるだけ設けず、温帯、熱帯、サバンナ、ジャングルをイメージして、動物たちが野生で暮らしているような環境を再現。陸の動物から水中の生物まで約110種類1300頭がのびのびと暮らしている。

園路はゆるやかなカーブやアップダウンで先が見通せないようになっていて、動物たちが住む森に人間が入っていくような気持ちにさせてくれる。枝が揺れている中にレッサーパンダの姿を見つけて思わず駆け寄った。こっちを見つめるつぶらな瞳がたまらない。カーブを曲がった先にはチンパンジーの群れがいる。頭上で音がして見上げれば、シロテテナガザルの親子が腕渡りで移動している。どの動物も距離が近く、表情やしぐさなど細かいところまで見えて、気になる動物がいっぱい。

草木が芽吹く春は園路も心地いいことだろう。お弁当を持ってピクニックがてら訪れよう。

チンパンジーが人工アリ塚の中に入っているジュースを棒を使って器用になめている。
クリーム色をしたシロテテナガザルのクリちゃんが、お母さんについていこうと必死に腕渡りをし、しがみつく姿がかわいい。
熱帯雨林を再現したジャングルミュージアムのアイドルは、ビントロングの三つ子ちゃん。「マヨ」「ネー」「ズー」と名前がユニーク。スコールが出る時間があり、濡れて気持ちよさそう。尾を木に巻き付けて体を支えるのが特徴。
動かない鳥で知られるハシビロコウだが、ささくんはよく動く。翼を広げて飛んだときは驚いた。
園路は四季折々の自然が感じられ、虫や野鳥などとの思いがけない出会いも楽しめる。
骨をかみ砕くほど強力な顎を突き出し、獲物を狙うように近づいてくるブチハイエナは大迫力。
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楽しいしかけで、
動物たちに大接近!

動物たちを身近に感じられるしかけがいっぱいあるのも、のいち動物公園の魅力。プレーリードッグやブチハイエナのエリアには、目の前でひょっこり顔を出せるトンネルやドームがあり、のぞいてみると動物の世界に入り込んだ気分になれる。日曜と祝日には「リスの小道」に入ることができ、木々の間を走り回り、クルミをかじるリスの愛らしいしぐさにメロメロになること必至だ。

サバンナを再現した広いフィールドにはキリンの目線と同じ高さの展望デッキがあり、目の前でカシの葉を食べる様子を眺められる。その他にもカワウソやブチハイエナ、ペンギンなどのお食事タイムがあってイベントが目白押し。事前に時間を調べて、お目当てを見逃さないようにしよう。

長い舌でカシの葉をくるりと巻き付けて食べる器用さに感心。手を伸ばせば届きそうな距離で、息づかいまで聞こえる。
プレーリードッグの世界に入り込んでトンネルからひょっこり。肩を寄せ合い温まる姿や、両手で草を持ってほおばるしぐさが愛おしい。
DATA 高知県立のいち動物公園

動物に興味を持ち、自然を体感してもらおうと、年間を通じてイベントを開催。春は野鳥の観察会、夏は夜の動物公園、秋はどんぐり感謝祭、冬はクリスマスイベントなどを開催。売店やレストランもあり、一日過ごせる。

住所/高知県香南市野市町大谷738
TEL/0887-56-3500
時間/9:30~17:00(入園は16:00まで)
定休日/月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/1
料金/大人470円、※18歳未満・高校生以下は無料、年間入園券1,570円
駐車場/あり

特別プログラムも必見!

普段知ることのできない動物公園の一面を体験できるイベントが大人気。毎月第1日曜日に開催される「園長と散歩」は、その日ならではのお楽しみコースを園長と一緒に巡りながら、いろんなエピソードを聞くことができる。毎月第2日曜日には「動物園の裏側探険」が開催され、飼育員さんたちの案内で、餌を調理しているところや動物病院、動物たちの寝室などを見学できる。どちらも当日受付で先着順。

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