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情報誌「瀬戸マーレ」

インタビュー「瀬戸内と私」 Setomare Special Interview 008 Kanae Yagi

神戸の街歩きを楽しむアスリート

女子重量挙げ(ウエイトリフティング)選手 八木 かなえさん

山の緑を目前に、自然に包まれた環境の兵庫県立須磨友が丘高校。その校内のトレーニングルームに、練習着で現れたのは、あどけない笑顔の高校生です。身長152cm、普通の学生に見えるものの、彼女こそが女子重量挙げ・ウエイトリフティングで、日本高校新記録を打ち出し続けた注目のアスリート、八木かなえさんです。

「練習すればするほど、記録がどんどん伸びていく。強くなった結果が、数字に表れて見えるのが楽しいです」と、重量挙げの魅力を話します。

神戸市生まれの八木さんは、器械体操出身。中学2年までジュニア選手権で活躍していました。「10年間続けたので、高校受験を機に一区切りつけました。でも、何か新しい競技をしたいな、と思っていて」と、八木さん。高校入学前のオープンハイスクールで、ウエイトリフティングに出合います。「すごい、と釘付けになりました」。気持ちは、ウエイトリフティングに一直線。他の競技は結局何も見ないで入部を決めます。

兵庫県立須磨友が丘高校は、ウエイトリフティングの全国大会で団体優勝を3回も果たし、12年連続入賞中の強豪校。すごい先生がいる、とも聞いていたと言います。それが監督の横山信仁先生です。「強豪校の先生だから、こわいかな?と思ったんですが、実はやさしくて面白い先生なんですよ」とにこやかに。「入部したら、全国大会に連れていってあげる、と言われました」。早朝トレーニングに、放課後の練習と、地道な努力を続ける毎日が始まります。「練習自体はしんどいこともあるけれど、先生が、自分のことをよく分かっていてくれるんです。体調に合わせた練習をしてくれたり、調子が悪くてテンションが下がっていると、上げるような言葉をかけてくれたり。だから楽しく練習ができています」と、全幅の信頼を寄せています。

神戸市で生まれ育った八木さんは、休日は友人と三宮の街へ出掛けるのが楽しみと話します。「おしゃれな雰囲気が好きです。スイーツを見て、おいしそう!と言ったり」と、18才の女の子らしく、声のトーンが上がります。

今後は、全日本ジュニア選手権大会の新記録更新を目指す、八木さん。「目の前にある一番近い目標を、一つ一つ達成していきたいです」。挑戦の日々は、これからも続きます。


女子重量挙げ(ウエイトリフティング)選手 八木 かなえさん

「夏休みには、部活のみんなと須磨の海岸に行きました」と、笑顔で楽しい思い出を語る八木さん。須磨友が丘高校では、団体優勝ほか、全国で活躍する選手を輩出しています

PROFILE 女子重量挙げ(ウエイトリフティング)選手 八木 かなえさん

八木 かなえ

1992年生まれ。兵庫県立須磨友が丘高校時代、全国高校女子選手権3連覇、アジアユース優勝、世界選手権出場と次々に快挙を果たす。2010年12月にはスナッチ82kg(53kg級)、2011年1月の近畿高校選抜大会ではジャークで106kgの日本高校新記録を更新。今春(2011年)から大学へ進学し、全日本ジュニア選手権大会で新記録を目指す。五輪メダルも期待される新星。

女子重量挙げ(ウエイトリフティング)選手 八木 かなえさん

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