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心ときめく作品に出会える、瀬戸内の美術館めぐり

刀剣を専門に展示、力強く繊細な美しさに魅せられて 備前長船刀剣博物館

身につけるとき、刀は刃を上にして腰の帯に差すことから展示では刃を上に、太刀は刃を下にして腰に吊り下げることから刃を下に展示している

日本刀の一大産地として栄えた備前長船。その地に伝わる名刀を中心に、現代に備前刀を復興させた今泉俊光の刀剣など約350点をコレクションする備前長船刀剣博物館は、常設展をはじめ、特別展でアニメとコラボレーションするなど刀剣の多彩な魅力を楽しめるスポットです。じっくり鑑賞すると地がねの質感や景色、そり具合、鋒(きっさき)と呼ばれる刀の先の形状が時代によって特徴があり、刃文といわれる文様も波や花びらのように見え、その総合美に見ほれてしまいます。
併設する工房では刀剣づくりの工程を見ることができ、技を受け継ぐ職方たちが刀を研ぎ、刀身に梵字や装飾図を彫る繊細な手仕事に目を奪われてしまいます。圧巻は毎月第2日曜日に刀鍛冶によって行われる古式鍛錬。小刀やペーパーナイフづくりを体験できる講座もあり、刀剣の魅力をあますところなく堪能できます。

DATA

住所/岡山県瀬戸内市長船町長船966
TEL/0869-66-7767
開館時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日/ 月曜日(祝日の場合は原則翌日)、年末年始(12月28日~1月4日)、祝日の翌日、展示替え時は臨時休館
料金/一般500円、高大生300円、小・中学生 無料
※企画展により異なる場合があります。

MAP

イベント情報

■「戦国の備前刀展」

期間/3月31日(木)~5月15日(日)

■「日本刀の見どころ勘どころ」

期間/5月18日(水)~7月10日(日)

■特別展「幕末維新の刀剣展」(仮)

期間/7月16日(土)~9月19日(月・祝)

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見て、つくって、学んで、美術の魅力にどっぷり浸る 愛媛県美術館

松山城のふもとに佇む愛媛県美術館は、美術作品を見るだけでなく、つくり、学ぶことができる新しいスタイルの美術館です。郷土出身の作家を中心に、モネやセザンヌなどの西洋絵画、日本の美術史上重要な作品などを所蔵し、特にSF作家・星新一の小説のイラストで名高い真鍋博の作品は全国一のコレクションを誇っています。それらは新館で開催される所蔵品展で楽しむことができ、他にも企画展が開催されたりと、見る楽しさを広げてくれます。作品の見方を学べる対話型鑑賞プログラムもあり、いろいろなアプローチができるのも魅力です。
作品をつくりたい人は南館のアトリエへ。版画、木工、染色、写真などアトリエにある機材を使って誰でも好きなものをつくれ、機材の使い方がわからない人はアトリエ教室で学ぶことができます。参加者同士の交流も楽しく、完成した喜びは癖になりそうです。

DATA

住所/愛媛県松山市堀之内
TEL/089-932-0010
開館時間/9:40~18:00(入館は17:30まで)
休館日/ 月曜日(祝日の場合は原則翌日)、ただし毎月第一月曜日は開館、翌火曜日が休館、年末年始(12月29日~1月3日)
料金/所蔵品展:一般300円、高大生200円、小・中学生 無料
※企画展は、各展覧会で異なります。

MAP

イベント情報

■「スタジオジブリ レイアウト展」

期間/4月23日(土)~6月19日(日)
  アニメーションの魅力が詰まった「レイアウト」を読み解きながら、高畑・宮崎両監督の仕事を中心にスタジオジブリ作品の秘密に迫ります。

■「再興第100回院展」

期間/7月2日(土)~7月28日(木)
  卓越した技術と豊かな感性を育む場として日本画の発展に貢献してきた院展。再興100回を記念し、現在の院展を担う同人34名の作品を含む、約80点の日本画の秀作を紹介します。

 

せとうち美術館ネットワークとは

瀬戸内の美術館が相互にネットワークを形成して、地域全体としてのアートの魅力を発信する組織が「せとうち美術館ネットワーク」です。今回紹介した2つの美術館を含め、魅力ある60の美術館・博物館が参加しています。ネットワークでは「子どものアート感想文」募集などを通じて、教育普及活動にも力を尽くしています。
HP/http://www.jb-honshi.co.jp/museum/

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