- 地中美術館 写真:大沢誠一
瀬戸内海に浮かぶ直島は現代アートが点在し、島そのものが美術館のような場所。船で渡るアートの旅は、非日常の時間や風景、空気とともにそこでしかできない鑑賞体験を楽しめます。そのひとつ、地中美術館は名前の通り建物のほとんどが地中に埋められています。設計したのは建築家・安藤忠雄で、瀬戸内の自然を損ねないようにと考えられました。館内は地中でありながら自然光が降り注ぎ、陽光にきらめいたり、雨の日は暗かったり、いろんな表情を見せます。長い通路や吹き抜けの中庭を歩いているといつしか雑念が消え、感覚が研ぎ澄まされていくのがわかります。