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情報誌「瀬戸マーレ」

あ!見つけた 瀬戸内の味【神戸淡路鳴門エリア】丹波の山の幸

丹波の秋の味自慢 山の実りを満喫する

丹波の山では秋まっさかり。黒豆、栗、米などおなじみの名産品のほか、
幻の品種といわれる丹波大納言小豆も味わうことができます。

実り豊かな土壌 霧深い丹波の山の宿

兵庫県丹波市氷上町。「丹波ほど美味しいものができる土地はない、と思うんです」と、農家民宿を行う、手作り工房 食・農・宿「おかだ」の岡田かよ子さんは笑顔で話します。

霧が深く、寒暖の差が激しいうえに、岩山から川へと流れて出来た肥沃な土壌。2004年に農家レストランを開くまで、ご主人の岡田洋さんの転勤で全国各地に住んだ経験から、冒頭の言葉は実感したものです。

「うちで出す料理は、野菜も果物も米も、全て自家製です。お皿の上には、ハーブも含めて25~30種類。野菜は30種類くらいを育てています」と、岡田さん。秋の実りは、米はもちろん、小豆に黒豆に黒枝豆、さつま芋や小芋、柿に栗にイチジクと多彩です。伝統野菜だけでなく、西洋野菜のルッコラ、ズッキーニ、ハーブ類なども作れると話します。

手作り工房 食・農・宿「おかだ」の岡田かよ子さん
手作り工房 食・農・宿「おかだ」の岡田かよ子さん
手作り工房 食・農・宿「おかだ」

丹波で農業体験ができる、農家民宿。
昭和26年建築のお宿は「父が、上の山から木を伐採して、製材してもらい、建てた家です」。畳の部屋でホッと落ち着いて。


住所/兵庫県丹波市氷上町新郷1339
TEL/0795(82)5058
営業/宿泊:1日1~2組、9名まで。ランチ:要相談
休み/不定
URL/http://www.noukaminsyuku.jp/

手作り工房 食・農・宿「おかだ」

情緒ある日本家屋で昔ながらの生活を体験

「おかだ」では、畑作業などの農業体験やかまど炊き体験が可能です。簡単な収穫体験から、本格的に農業を考える人まで様々な目的で訪れています。
季節の作物に触れることは、都会人にとって、貴重な経験。素の自分に戻れる、と言う人もいます。

「ずっと父が農業をしていて、私も週末だけ手伝いをしていました。主人が早期退職をして、一緒に農業を始めました」。元は、ご主人の転勤族の友人を招いていただけ、という岡田さん。地元の人の要望で、レストランを開くようになり、農業体験ができる民宿へと発展しました。

商品として出荷するのはトマトやブドウなどで、あとは民宿と自家用。民宿では、農作物の種まきや収穫、草ひきなどを体験できます。「自然そのままの味、『これが本物の味ですよ』と伝えたい」。

かまど炊きの体験
かまど炊きの体験。フタを明けるといい匂いがしてきます

江戸時代の幻の品種を復活 丹波黒さや大納言小豆

丹波の秋の実りで、忘れてはならないのは、大納言小豆です。丹波市春日町の東中は、丹波大納言小豆発祥の地として知られています。

中でも、「黒さや」は在来種として、大納言小豆の原種に等しい種類。かつて幕府に献上していたという史実があり、テレビ番組で紹介されたのをきっかけに、10年前、再び脚光を浴びました。以来、丹波黒さや大納言小豆の生産グループ「黒さや会」が発足。

代表の柳田隆雄さんは、「黒さやは、東中の地域でしか育たない、幻の品種と言われています。連作ができず、量産できるものではないけれど、食べてみると味の違いはすぐ分かる。この土地にしかない実りを絶やすことなく伝えたい」と語ります。

東中にそびえる三尾山(みつおさん)のミネラル豊富な伏流水が影響しているのでは、と話す柳田さん
東中にそびえる三尾山(みつおさん)のミネラル豊富な伏流水が影響しているのでは、と話す柳田さん

おはぎにドーナツ、小豆味噌と「本物の味」を堪能

面白いのは、大納言小豆の名前の由来です。
かつて高級官職の大納言は、殿中で刀を抜いても切腹せずに済んだといわれ、丹波産小豆は煮ても形が崩れにくく「腹が割れない」ところから名づけられたといいます。

味も格別にいい「黒さや」は、高級和菓子の原料になるほか、柳田さんが夫婦で営む「あずき工房」で、おはぎやドーナツ、赤飯、小豆味噌の商品として販売。小豆本来の「本物の味」を伝えています。

そんな黒さやは、「一つずつ、手で摘み取っています。機械では、熟していないさやが混じってしまいますからね」と柳田さん。1年にわずか2トンの生産で、畑の連作も不可能と、手間暇かけて大事に育てられた小豆には、古くて新しい生命が今年もまた受け継がれています。

あずき工房では、奥さまお手製の黒さや商品が並びます
あずき工房では、奥さまお手製の黒さや商品が並びます
黒さや会

他地域で栽培しても、2年目以降は収穫できないという稀少価値の原種、
黒さや。俵型の小粒で、積み上げることができます。過去には皇室へ
献上しました。


住所/兵庫県丹波市春日町東中1425
TEL/0795(75)1249
営業/「あずき工房」は、毎月1日、15日、第2・第4日曜に営業。
電話で要確認

URL/http://www.kurosaya.jp/modules/tinyd0/

黒さや
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おすすめ

●丹波焼陶器まつりと物産市(立杭陶の郷(すえのさと))

催し会場の「立杭陶の郷」ほか、陶器市会場の「篠山市今田支所」、「兵庫陶芸美術館」や各窯元周辺で開催。


日時/2010年10月16日(土)・17(日)、午前9時~午後5時
住所/立杭陶の郷:兵庫県篠山市今田町上立杭3
問い合わせ/立杭陶の郷 0795(97)2034

丹波焼陶器まつりと物産市(立杭陶の郷(すえのさと))
●円通寺

丹波もみじ三山の1つ。広い境内では色鮮やかな紅葉が、水面を染める様は壮観です。
2010年11月14日には「もみじまつり」も開催予定。


住所/兵庫県丹波市氷上町御油983
問い合わせ/丹波市観光協会ひかみ観光案内所 0795(82)8210


円通寺
●丹波市立交流会館「かどのの郷」

野菜市ほか、地元野菜を使ったランチもいただけます。たまごかけご飯も人気。
大きなケヤキの木が目印です。


住所/兵庫県丹波市氷上町上新庄445の4
TEL/0795(82)4224
営業時間/午前8時30分~午後5時。青空市:午前8時~午後5時
休み/水曜。第2・4火曜(食堂)



丹波市立交流会館「かどのの郷」
●ア・ロールアウトパラグライダースクール

岩屋山をホームエリアとしたパラグライダースクール。
初心者の体験、2人乗りタンデムもできます。


住所/兵庫県丹波市青垣町佐治23の1
TEL/0795(87)1825
営業時間/午前8時30分~日没
休み/不定

ア・ロールアウトパラグライダースクール
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