平成26年9月27日(土)、明石海峡大橋と明石海峡を目の前に臨む「橋の科学館」において、講演会が開催されました。
当日、阪神高速道路株式会社 技術部技術戦略総括マネージャ 金治 英貞氏から、「大震災から20年 -地震で失ったもの、伝えるべきもの、そして活かさなければならないもの-」について講演して頂きました。
金治氏は、垂水のご自宅で震災に遭われました。講演会は、ご自宅の被害状況や、窓から明石海峡大橋のタワーが立っていることを確認したことなど、当時を振り返るところから始まりました。
1995年1月17日5時46分に発生した兵庫県南部地震は、阪神地方を中心に甚大な被害を与えました。阪神高速道路においても例外ではなく、落橋に至るなど想像を絶する状況を目の当たりにすることになりました。
復旧に際しては、「ライフラインである重要な国道の交通を開放しながら進めなければならなかった。特にこのような過酷な条件のもとこれまで経験していない大規模な撤去を安全にかつ速やかに実施することが困難であった。」など、写真を交えながら説明して頂きました。
震災による教訓として、「これまでは、壊れないものをつくっているつもりであったが、自然の猛威に対して壊れない設計は出来ないと思い知らされた。そこで、壊れても致命的でない壊れ方をするようにつくればよいのではという方向に転換できた。」との発言があり、そして、その考えが、長大橋の地震対策に使われていることを、画像を使い、分かりやすく説明して頂きました。
参加者からは、「落橋現場はかなり早く復旧したが、原因調査や、地震対策は十分なされているのか。」、「地震に関わらず新たな技術の導入や今後の設計はどのように進めるのか」といった質問などがありました。
復旧に向け、取り組んできた様子を振り返る記事等
会場の様子/参加者からの質問に答える金治氏
次回は11月29日(土)開催です。 詳細はこちらをご覧ください。