‘技術協力’ カテゴリーのアーカイブ

明石海峡大橋のたもとにある「橋の科学館」で、島田喜十郎さんの「明石海峡大橋特別講演会」を行いました。明石海峡大橋が「夢の架け橋」と言われたときの話から、調査・建設までを4回にわたりお話していただきました。

次回は、5月19日(土)、兵庫県における近代化遺産の橋について、ブリッジアドバイザー(博士)の村瀬佐太美さんにお願いしています。
いろんな橋の話を聞いて、橋の役割や地域・自然との関係を学んでみましょう。


武庫大橋(国道2号)尼崎市-西宮市

ご案内は、「橋の科学館」ホームページを見てください。

―― JB本四高速の技術者が道路・橋梁技術の向上に協力しています。 ――

アッサラーム・アライクム!(こんにちは!)
バングラデシュに来て、早くも1年が過ぎました。まだまだやるべきことが山積みです・・。
さて、バングラデシュは、東南部の一部がミャンマーと接している以外、周囲をぐるりとインドに囲まれています。経済もインドと密接な関係があります。首都ダッカからインド東部の大都会コルカタ(旧称カルカッタ)を結ぶアジアハイウェイ整備が重要な課題です(写真-1、2)。このルートの最大の課題がパドマ河を渡ることです。現在は、フェリーが運航されていますが(写真-3)、混雑する時には待ち時間が7、8時間にも及ぶことがあります。
そこで、このパドマ河に、全長6.2kmに及ぶ長大橋の建設プロジェクトが進行しています。道路(4車線)と鉄道(単線)を併設したトラス橋です。今年の夏には、工事の契約が締結される予定です(写真-4)。工事費は、川岸の護岸工事や道路も含めて30億ドルと見積もられています。世界銀行、アジア開発銀行に加え、わが国も資金協力をすることになりました。
さて、バングラデシュ全体に言えることですが、交通事故が日常茶飯事です。地方部では運転マナーがよくないうえ、狭い道路でも無理な追い越しをするので、重大事故がよく発生します(写真-5)。地方に陸路移動する場合には特に注意が必要です。
ここ数年、当国は、毎年5~7%の高い経済成長率を達成しており、それに伴う交通量の増加に、道路整備が追いついていないのが現状です。パドマ橋の早期完成のために、がんばって技術指導していきます。
コダ・ハフェーズ!(さようなら!)

写真-1 インドとの国境
(ダッカから西312kmのベナポール)

写真-2 コルカタ(インド)まで84km
(国境の町ベナポールにて)

写真-3 パドマ川を渡るフェリー

写真-4 パドマ橋のパース

写真-5 地方道路は事故が多い!
(路肩から池に転落したバス)

写真-6 地方の子供たち
(どこへ行っても人が寄ってくる)

―― JB本四高速の技術者が道路・橋梁技術の向上に協力しています。 ――

バロ・アチェン!(お元気ですか?)
夏の長~いバングラデシュでも、4月は最も暑い月です。炎天下では40度を超えることも珍しくありません。この先、6月から9月にかけては雨期となり、各地で洪水の被害が多くなってきますが、少しずつ、雨の量も多くなってきたこの頃です。
今回は、バングラデシュの地方における道路状況を紹介します。政府道路局が管理する道路は、ダッカ、チッタゴンなど全国を9つのブロックに分けて、維持管理されています。橋梁の大部分は、RC桁橋やベイリー橋と呼ばれる中小規模のものです(写真-1)。
構造物の品質は決して良好とは言えません。写真-2のような状況のものをたくさん見つけることができます。すぐに補修すべきところですが、あまりにも補修すべき橋が多いことと、それに見合う十分な予算がないことにより、なかなか補修が進みません。路面だけではなく、桁、橋脚、橋台なども、残念ながら、大変な状態です。現在、日本政府は、当国の東側の地域にある70橋の改修工事を援助して実施しているところです。
少しでもこの国の道路状況を改善していくために、JB本四高速の技術を活用してがんばっていきます。
それでは、また! コダ・ハフェーズ!(さようなら!)

写真-1 バングラデシュに多いRC桁橋

写真-2 損傷した路面

写真-3 鉄板で補修した路面

写真-4 出張先での会議

JB本四高速の技術者が道路・橋梁の維持管理技術の向上に協力しています。

アッサラーム・アライクム!(こんにちは!)

今回は、バングラデシュの道路事情について紹介します。現在、国際協力機構(JICA)長期専門家(道路・橋梁維持管理アドバイザー)として、当国の運輸省道路局(写真-1)に勤務しています。道路局は、大都市間を結ぶ国道をはじめ重要地域間を結ぶ州道など全国の幹線道路21,000kmおよび約15,000の橋梁の建設・維持管理を担当しています。この他に、地方局が管理する地方道路が253,000kmあります。

首都ダッカ市内の道路延長は約3,000kmあり、市の全体面積の約10%を占めています。近年の経済成長(GDP6%前後)に伴う車の増加や多数のバス、オートリキシャ(小型三輪タクシー、写真-2)、リキシャ(自転車タクシー、写真-3)が混在している上、交通ルールが守られないに等しい状況であり、交通渋滞が慢性化しています(写真-4)。ちなみに、ダッカ市内の宿舎から勤務先まではわずか10数kmなのですが、朝夕は片道1時間以上かかることも珍しくありません。

現在、日本の援助で新都市交通計画が進められていますが、実現までにはまだまだ時間がかかりそうです。

それでは、また次回!   コダ・ハフェーズ!(さようなら!)

運輸省道路局 オートリキシャ
写真1 写真2
名物リキシャ ダッカ市内交通事情
写真3 写真4

JB本四高速の技術者が道路・橋梁の維持管理技術の向上に協力しています。

バングラデシュという国をご存知でしょうか?

南アジア、インドの東方に位置するこの国は、周囲をインドとミャンマーに囲まれた日本の4割程度の面積に日本を超える人口を抱えています。この国には3本の国際河川および無数の河川が網の目のように流れており、その結果、人・物資の行き来が遮断され、このことがこの国の発展を難しくしている要因の一つとなっています。道路や橋は、ある程度、整備されてきましたが、仮橋であるベイリー橋(写真-1)や老朽化した橋が適切に維持管理されないまま使用されています(写真-2)。一方、三大河川を渡るために、近年、日本、世界銀行(WB)、アジア開発銀行(ADB)などの援助により、長大橋が建設されています(写真-3)。

JB本四高速は、旧本四公団時代の1998年より、のべ6名の技術者を当国にJICA経由で派遣しており、道路・橋梁の建設や維持管理の技術向上に協力しています。現在は、主に、道路・橋梁の維持管理技術の向上を目的として、運輸省道路局において技術指導を行っています。

これからバングラデシュ国の紹介を含め、技術協力のようすを紹介していきます。

お楽しみに!

バングラ 写真-1 過積載車が通るベイリー橋   写真-2 地方の道路橋     写真-3 ジャムナ橋