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本四わたるのSA・PA巡り

来島海峡サービスエリアは、日本経済新聞の何でもランキング「目的地にしたい高速道路のSA・PA」の西日本部門で第4位に選ばれたそうだ。

早速グーグルの投稿写真をぐぐってみた。昼夜問わず様々な景色、人、モノが目まぐるしく投稿されている。なるほどこれだけ多くの投稿があり、評価も高ければランキング第4位も納得である。ロゴオブジェの「しまなみピン」とやらは、SNSでも映えそうだ。

今回は、これまで巡ってきた「淡路サービスエリア」、「与島パーキングエリア」に続き、四国旅行の立ち寄り先として西瀬戸自動車道(しまなみ海道)の四国側にある「来島海峡サービスエリア」を訪れることにした。

しまなみ海道には、広島県側から向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島とそれぞれの島に橋が架かっているが、橋の形、そして、開通した年もそれぞれ異なるらしい。会社の先輩に聞くと「しまなみ海道」は、本州四国連絡橋3ルート建設の歴史を語るには欠かせないルートで、建設事業は「しまなみに始まり、しまなみで完成を迎えた」らしいが、その話はまた次回に。

それぞれの島に降りて観光やグルメを楽しみたいところだが、先を急ぐため、楽しみは帰りに取っておくことにして、しまなみ海道最後の島である「大島」のトンネルを抜けると、目の前に「来島海峡大橋」の三連吊橋が手を広げるように迎えてくれた。

「非日常空間」をコンセプトとした来島海峡SA

そして、来島海峡サービスエリアに到着後、早速建物2階の「展望テラス」へ駆け上がった。そこからは、来島海峡と来島海峡大橋が一望でき、手前には造船会社のクレーンや小さな漁港も見えた。ダイナミックな橋が来島海峡の景色に程よく調和している。これこそがしまなみ海道の魅力のひとつなのかもしれない。

2階には展望室やマッサージチェア、畳が完備されているリフレッシュルームがあり、ちょうど小さな子供連れの家族が畳で寛いでいるところだった。マッサージチェアには、ご夫婦と思われる二人連れがリフレッシュ中。そして1階に降りてみた。1階の店舗エリアには、売店、フードコート、カフェが配置され、中でも売店の中央に作られた吊り橋のモニュメントは圧巻だ。

売店のスタッフにお勧めの商品を尋ねると、今一番売れているお土産は「しましまなみなみ」というしまなみをイメージしたブルーのパッケージが印象的な、フロマージュサンドクッキーだそうだ。2022年11月からの販売以来、これまで連続して「売り上げNO.1」を記録しており、大人気とのこと。

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売店(瀬戸内海に浮かぶ島々にみたてた商品棚)
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来島海峡と来島海峡大橋が一望できる2階テラス

この商品は、来島海峡サービスエリアだけでなく、しまなみ海道の有人サービスエリア・パーキングエリアの各店舗でも販売しているそうだ。

さらにそのスタッフに、「オシャレな店舗ですね」と尋ねると、「ありがとうございます。そう言っていただけると私たちも大変うれしいです。2019年3月にリニューアルし、お客様が食事やショッピングを満喫したり、心を癒すひとときを過ごしたり、思い思いのスタイルで快適に楽しんでいただける空間をご用意しています。どこにもないおもてなしで、お客様の笑顔を見るのが嬉しいです。」と、爽やかな笑顔で答えてくれた。

おや!少し目線をそらすとカフェ(OLAOLAカフェ)で、ついに発見した!!愛媛のキャラクター「みきゃん」がデザインされた「蛇口からみかんジュース」だ!カフェの女性スタッフに尋ねると、お客様に大人気とのこと。それもそうだ、愛媛のみかんは全国でも有名で、「愛媛では蛇口からみかんジュースが出る」という都市伝説があるくらい、みかんの生産量が多いということらしい。たくさんのお客様が、蛇口からみかんジュースをカップに注ぎ、記念撮影をしている。

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装飾

お腹もすいたので、ようやく腹ごしらえ。券売機前のポスターには、「宇和島風鯛めし」が人気NO.1と書かれている(どうやらコンテストでも賞を受賞したメニューのようだ)。そのほかにも『焼豚玉子飯「極」』や「しまなみ海鮮丼」と目移りする魅力的なメニューばかり。だが、やはり人気NO.1は外せない。何となく「孤独のグルメ」調に独り言をつぶやきたくなるくらい、メニューも豊富である。

券売機で食券を買い求めたところ、5分たらずで食券の呼び出しがあった。自動オーダーなので、席で待っていれば数分ほどで食券番号の呼び出しがあるらしく、麺類を頼んだお客さんは、3分くらいで提供されている!このスピードには驚きである(カップ麺とほぼ同じスピードだ!)

フードコートのカウンターで呼び出しをするスタッフに聞いたところ、「お客様をお待たせしないようオペレーションを工夫しています。」とのことだ。厨房内も実に活気がある。オーダーが入ればメニューの連呼、食器の返却時には、「ありがとうございますお気をつけて!」と必ず声をかけてくれる。どことなく居心地の良い町中のラーメン屋風だ!何気ない気配りだが、これが実に癒される。

食事を終えたところで、店内で「砥部焼祭り」が開催されていることに気がついた。

商品の整理をしていたスタッフに聞いてみた。

「来島海峡サービスエリアでは、月に2回のペースで様々なイベントを開催しています。年間を通じて、地元今治や愛媛県さらには四国の商品を、ご来店のお客様に紹介しています。」と答えてくれた。来るたびにイベントが行われていると感じてしまうほどで、店内も活気にあふれている、観光バスの団体もかなり増えているそうなので、コロナショックを挽回して、これからも頑張ってほしいものだ。

みちメシ王座決定戦グランプリ!宇和島風鯛めし

みちメシ王座決定戦グランプリ!宇和島風鯛めし

装飾

最後に、建物を出て東側展望台に向かうと、楽しみにしていたロゴオブジェ「しまなみピン」を見ることができた。オブジェの向こう側は、来島海峡大橋をバックに瀬戸内海を一望することができる。「なるほどここなら記念撮影をしたくなるのもよくわかる」。とっておきの写真ができたら、「♯しまなみピン」で投稿してみよう。

おや、ここには一般道から来島海峡サービスエリアを利用できる「コミュニティゲート」が併設されている。外からも気軽にサービスエリアのお土産を買うことができるのは、うれしい。サイクルオアシスとなっているので、サイクリストも気軽に利用しているようだ。

もっともっと来島海峡サービスエリアを堪能したいが、そろそろ出発しないといけない時間になってしまった。

しまなみ海道には、本州四国連絡橋3ルートの中で唯一サイクリングも楽しめる自転車道が整備されている。次は是非、自転車でしまなみ海道を訪れてみよう。

与島パーキングエリアから見える夕日

フォトスポット「しまなみピン」

地図
本四わたる 高速道路に関わる会社の社員。趣味と実益を兼ね、各地のSA・PAを巡り、美味しいものを食べたり、ご当地のお土産などを買い求めている。