ホーム > 瀬戸マーレ vol.36 > 恵峰さんと巡ろう 四国八十八ヶ所霊場

伊予最後の札所へ、早春の四国路を往く。

伊予国は菩提の道場、悟りを求める菩薩行の旅程でした。
これから行く64番、65番のその先は涅槃の道場讃岐国です。
いよいよ悟りを得て心静かになれるよう念じつつ、愛媛最後の札所を目指します。
長い旅路になりますので、途中、瀬戸内海の風景や観光名所なども楽しみながら早春の四国路を満喫されると良いでしょう。

65番三角寺への登り坂から、ひうち灘を望む

第六十四番札所 石山 前神寺

霊峰石鎚山で修業した修験道の祖、役行者小角(おづぬ)が開創と伝える。桓武天皇が病気平癒を祈願し成就したことから七堂伽藍を建立、勅願寺となり金色院前神寺の称号が下賜された。弘法大師空海もこの地を訪れ、石鎚山に2度入山・修業している。明治の神仏分離令により石鎚神社が建立され、前神寺は一時廃寺となったが、明治22年に霊場として復興した。
【本尊】阿弥陀如来

7月1~10日、石鎚山のお山開き大祭に全国から白装束の信者が集まる。
お山開きでは、本堂正面で柴燈大護摩供法要を厳修。
阿弥陀様に遍路旅の無事と結願成就を祈る。
御瀧行場不動尊。滝水に濡れた岩肌に1円玉を投げて貼り付けば願いが叶うという。

第六十五番札所 由霊山 三角寺

聖武天皇勅願所として、天平年間に行基菩薩が開創。弘法大師が四国巡錫の際、本尊十一面観世音菩薩を刻み、境内に三角の護摩壇を築いて国家安泰・万民の福祉を願う降伏護摩の秘法を修した。三角寺の寺名はこの故事によるものである。嵯峨天皇の寄進を得て堂塔が整えられ栄えたが、安土桃山時代に兵火で本尊以外は焼失。現在の建物は江戸末期に再建されたもの。
【本尊】十一面観世音菩薩

開運厄除け、安産祈願の寺として有名。
鐘を撞き、心を整えて山門をくぐる。
薬師堂横、三角池の中央が護摩壇の跡。

寄り道も遍路旅の楽しみ!
スイーツ&温泉でひと休み。

旅の途中に甘いものを口にすると、ホッとします。ついでに、お風呂でほっこりすれば疲れも取れて一気にリフレッシュ!温かい人との出会いや美味しいスイーツ、温泉の楽しみがある道の駅なら巡拝の寄り道に最適、おすすめです。

別子飴/水あめと練乳を主原料に手づくり、80年の歴史をもつ別子定番のお菓子。
いよかんソフト極み/伊予柑の皮入りミンスが爽やかな香りと酸味で、まさに名物ソフトの「極み」。
純金バウムクーヘン/ホワイトチョコの上に純金箔をトッピング。鉱山砂金採りで億万長者になった気分。

炭酸泉・酸素泉の露天風呂や岩盤浴が楽しめる。

別子温泉 天空の湯
10:00~22:00(受付21:00)年中無休
大人500円・小中学生300円・3歳以上200円・65歳以上400円

DATA 道の駅 マイントピア別子
愛媛県新居浜市立川町707-3 TEL/0897-43-1801
営業時間/9:00~22:00(施設により異なる、電話でお問合せを)
定休日/年中無休(2月に1週間休館あり)
別子銅山の跡地を活用したテーマパーク。鉱山鉄道と観光坑道、日帰り温浴施設、キッズパーク、バーベキューや観光花園などが楽しめる。銅山の採鉱本部があった東平地区には歴史資料館なども。

MAP
福田 恵峰(けいほう)さん

福田 恵峰(けいほう)さん

神戸市在住。会社勤めをしながら休日だけの札所めぐりを続けて、現在までに20回以上巡拝。そのほとんどが歩き遍路である。歩くたびに新しい出会いがあり、新しい自分を発見すると言う。四国八十八ヶ所霊場会公認先達。NPO法人遍路とおもてなしのネットワーク理事・女性お遍路相談員。www.omotenashi88.net

〈公認先達〉四国八十八ヶ所霊場巡拝を重ね、弘法大師の教えに帰依し、新しく巡拝する人たちにお遍路の心得などを指導し、手本となることができると認められた人。四国八十八ヶ所霊場会が審査、認定している。

TOPに戻る