今回は、本州から西瀬戸自動車道(瀬戸内しまなみ海道)を通って四国へ向かう旅だ。
尾道から向島~因島~生口島~大三島~伯方島~大島~今治までの島々を繋ぐ橋はどれも個性的で、「瀬戸内しまなみ海道」は私のお気に入りルートのひとつだ。
以前、瀬戸内しまなみ海道を旅したときに立ち寄ることができなかった「大浜パーキングエリア」に立ち寄ることにした。
新尾道大橋、因島大橋を渡ってすぐに見えてくるのが大浜パーキングエリア(下り)だ。
大浜パーキングエリア(下り)は、売店・フードコートが併設され、園地からは布刈瀬戸(めかりせと)の美しい景色が望める。
また、因島大橋のすぐそばにあるため、遊歩道から橋を歩いて渡れるのも魅力だ。そして、反対側にある大浜パーキングエリア(上り)に歩道橋で渡ることもできる。あとで上り線にも行ってみよう。
車から降りると、目に飛び込んできたのは「蛇口からジュースが出るんジャーッ!」だ!
なんとユニークなネーミングだ。蛇口からみかんジュースが出るらしい。以前、来島海峡サービスエリアで体験し、愛媛県にしかないと思っていたが広島県にもあったとは驚きだ。お子様連れの家族がジュースをカップに注ぐ様子を動画で撮影しているのだろうか、実に楽しそうだ。それにしても広島県と愛媛県では出てくるジュースの味は違うのだろうか?気になったので、さっそく体験してみることにした。
カップを受け取る際、スタッフが「この蛇口からは広島県産のみかんジュースが出ますよ。」と笑顔で教えてくれた。ジュースをカップに注ぎ(ついカップギリギリまで注いでしまった)、そして 、ひと口。うまい! 広島のみかんジュースも愛媛に負けず劣らず、とても濃厚で美味しい。次は店内に入ってみよう。
大浜パーキングエリアがあるここ因島は、他の瀬戸内の島々と同様に柑橘の栽培が盛んで、特に「はっさく」は因島が発祥の地らしく、はっさくを使ったお土産品がたくさんある。
お目当てのお土産はすでに決めている。「因島のはっさくゼリー」だ。人気のお土産品らしく店内の中央に並べられ、買って欲しいと言わんばかりにこちらを見ている…。とても気になる。瀬戸内の海を表しているような鮮やかな水色に、黄色のはっさくをモチーフにしたキャラクターがデザインされたパッケージ。なんとも言えない絶妙なデザインだ。姉妹品に「因島のはっさくシャーベット」がある。凍らせて食べる商品でこちらも人気があるとスタッフが教えてくれた。
冷えたゼリーもあるそうなので、まずはそれを買ってみた。
フタを開けると…ゼリーの中にゴロッとしたはっさくの果肉が入っていて、とても贅沢だ。見ただけで美味しさが伝わってくる。ツルンとした食感のゼリーに、はっさく特有のほのかな苦味と爽やかな甘酸っぱさが口いっぱいに広がり、最高の味わいだ!
お土産用と自分用に「因島のはっさくゼリー」、そしてスタッフに勧められた「因島のはっさくシャーベット」を買ってみることにした。
そろそろお腹が空いてきたな…。せっかくなので、歩道橋を渡って大浜パーキングエリア(上り)で食事にしよう。
歩いて3分ほどで到着。
大浜パーキングエリア(上り)は、下り線よりもこぢんまりした店舗で、アットホームな感じだ。
園地には東屋や瀬戸内しまなみ海道で2番目(吊り橋では1番目)に開通した「因島大橋」に使用されているケーブルの模型(実物大)があった。
さて、何を食べようかな…
店舗入り口におすすめメニューのPOPが掲示してある。おすすめは、「尾道ラーメン」、「こってり伯方の塩ラーメン」、「あさり入り伯方の塩ラーメン」や「たこめしとたこ天うどんセット」のようだが、他にも美味しそうなメニューがたくさんあり迷ってしまう…が、今日の気分はラーメンだ。全国に名高い尾道ラーメンにしよう!
食券を購入しメニューを注文すると、程なくして呼び出される。どうやら出来上がったようだ。受け取る際、笑顔で「ごゆっくりどうぞ」の声掛けが心地よい。
尾道ラーメンは、中太の平打ち麺で、鶏ガラ、豚骨、瀬戸内の小魚のだしを効かせた醤油ベースのスープに豚の背油を浮べているのが特徴だ。やはり尾道ラーメンは何度食べてもうまい!
リピートしたくなる魔法でもかけられているのだろうか…あっという間に完食だ。
フードコートを出ようとした時に、ソフトクリームのPOPが目に留まった。そういえば、大浜パーキングエリアのご当地ソフトを食べていなかったな。ご当地ソフトを食べるのも旅の楽しみのひとつだ。大浜パーキングエリアで販売されているご当地ソフトは二種類。
一つは、塩風味で瀬戸内の青い海と空をイメージした水色の「しおなみソフト」。もう一つは、はっさく発祥の地〝因島〟らしい、はっさく風味でたわわに実るはっさくをイメージした黄色の「はっさくソフト」だ。人気のソフトクリームをスタッフに尋ねたら、「しおなみ」と「はっさく」の両方を味わえる「ミックスソフト」が一番人気とのこと。迷わずミックスソフトを買い、外の東屋でいただくことにする。
瀬戸内の風を感じながら食べるソフトクリームは格別だ。
水色と黄色の2色のソフトクリームは他で見たことがなく、ここでしか味わえない、まさにご当地ならでは。
「しおなみ」、「はっさく」それぞれに美味しく、お得感もあるなと思った。
ちょっとした休憩のつもりだったが長居しすぎた。そろそろ先に進もう。
さあ、次は、レモンの生産日本一の生口島を目指して車を走らせよう。そこには白い大理石の庭園で、ギリシャの海辺のような景色を堪能できる「未来心の丘」や、平山郁夫画伯の「平山郁夫美術館」があるらしい。とても楽しみだ。