ホーム > 瀬戸マーレ vol.40 > 岩屋山の巨石に隠されたミステリーを追え!

しまなみ海道 ルーツ探訪 向島

岩屋山からはしまなみ海道や向島のまち並みが一望できる。

岩屋山の巨石に隠されたミステリーを追え!

しまなみ海道を尾道方面に向かっていると、左手に見える岩屋山の巨石に目がくぎ付けになる。
何のために築いたのか。謎解きに出かけよう。

国道317号からしまなみ海道の側道に入り、岩屋山ミステリーツアーの看板がある登山口を上る。コースが整備されているから迷うことはない。ほどなく岩のほこら〝岩屋〟が見えてきた。想像以上の大きさだ。自然の造形物かと思っていたが、近づいてよく見ると違う。

実は、岩屋山は古代太陽信仰の聖地といわれ、巨石は太陽の周期に合わせて人の手によって配置されている。岩屋は冬至の朝日の方向を向いていて、冬至の朝は奥まで日が差し込む。裏手に回ると真っ二つに割れた巨石があり、夏至の太陽はその割れ目の東側から昇り、冬至の太陽は割れ目の西側に沈む。天文学も近代的な土木技術も発達していないはるか昔に、こんなふうに太陽の動きを把握し、山の上の狭い場所で巨石を動かすなんて、ミステリアス。だから今も人を引きつけるのだろう。
 
さらに山を上がると、尾道の全景を一望できるビューポイントに着いた。尾道三山にある千光寺、西國寺、浄土寺は、この岩屋山に向けて建てられているという。次の機会に尾道に行って確かめなければ。岩屋山のミステリーにまだまだ興味は尽きない。

巨石の割れ目から見える夏至と冬至の日の太陽は一見の価値あり。神聖な空気を感じる。
岩屋の左側には突き出た岩があり、まるで岩屋の戸を引いているようで、天の岩屋戸神話に関連があるのではないかといわれている。
大元神社の先に「尾道三山パノラマビューポイント」がある。尾道三山の寺は、岩屋を中心に30度ずつずれたところにあるという。
TOPに戻る