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「美術館に行こう。」-私の美術館体験記 応募作品のご紹介

美術館体験記 岡山県・夢二郷土美術館(本館) 写真

高松市 大北様(女性)

訪問日:2013年3月16日

今回「橋を渡って親子でアート鑑賞」に応募し、美術館に行く事になりました。

実は私自身は美術にあまり興味がなく、美術の鑑賞の仕方というものを知らず、お金と時間をかけて美術館に行く価値が見出せないで、家族で美術館に行ったこともありません。けれども絵を描く事が大好きな娘には本物の美術に触れさせたい気持ちもあり、自分も美術の鑑賞の仕方を教えてもらいつつ何か感じるものがあればいいなという気持ちで応募しました。

実際に参加してみて、作者の生い立ち、時代背景などから勉強し、最後に作品を鑑賞するという行程だったので、   作品を見る前から竹久夢二という人に興味を持ち色んな想像を膨らませ、本館に行くのが楽しみで仕方なくなりました。実際に作品を見ても、竹久夢二そのものを見ているような感覚になり、たった一つの絵から色んな想像ができました。

子供と一緒に楽しんだイベントで、絵に吹き出しをつけて物語を作るというものがあり、大人では想像がつかない子供たちのすばらしい感性に驚きました。美術は子供のうちから触れ合う事が大切で、たくさん想像力をつけて欲しいと感じました。また子供の感性に触れる事で、自分の感性も磨かれるような気がしました。

私と娘は「星まつ里」という作品でマンガを作る事になりました。私の人生で、絵を隅々まで観察したしたのは、これが初めてかもしれません。絵をよくよく観察してみると、実に細かい所まで手を抜かず描かれていて、一枚の絵だけど見所がたくさんありました。女性の着物の色や柄、七夕祭りの飾りの細かさ、提灯の明るさ、どれをとってもため息が出るようで、ずっとずっと眺めていたい気持ちになりました。

私のような美術に関心の薄い人は、美術に詳しい方に教えてもらいながら、美術に親しむ入口に立つという方法が合っていると感じました。誰でも気軽に参加できるようなイベントがたくさんできればと願っています。今回のツアーに参加し、美術に親子で触れ合い、得たものは大きかったと思います。人生の宝物になりました。

高松市 田辺様(女性)

訪問日:2013年3月16日

「夢二」という名前は時々目にすることはありましたが、瞳の大きな美人を描く画家という認識しかありませんでした。今回、彼の生家やアトリエ(少年山荘)を訪れる機会に恵まれました。訪れた日が暖かく穏やかな日だったからでしょうか、夢二の生家の周辺は緑豊かで、時間がゆっくり流れているようで心が落ち着きました。また、母や姉の深い愛情に包まれて、のびのびとおおらかに育ったことも想像でき、彼の作風は彼の生まれ育った環境に大きく起因していると感じました。

彼はまた画家だけにおさまらず、詩や俳句や歌詞なども精力的に創作するマルチな芸術家だったようです。東京に「港屋絵草紙店」を開店、夢二自身がデザインした版画や絵葉書、手ぬぐいなどを販売することにより、大勢の人に自分の作品を見てもらえる場所を作っていました。このように、自分を表現する方法をいくつも持っていることは前向きですばらしいと思いました。彼の人生はとても充実したものだったと想像できましたが、彼の描く絵や彼の写真を見ると、そこに悲哀を感じることがあります。画家として華やかに成功しているように見えても他人の知らない苦悩は存在したのかもしれません。

夢二美術館では、たくさんの夢二の作品を目にしましたが、夢二の生涯を頭に描きながら鑑賞することは、とても感慨深かったです。今までは、その芸術家の背景を知らずにただ鑑賞していましたが、その人の生きてきた道を理解することにより、より深く作品を楽しむことができるとわかりました。今後美術館を訪れる際には、その芸術家について、どのような人生を過ごしたか勉強をしていくつもりです。

今回、あまり美術館に行くことに興味がないと思っていた息子が生き生きと作品を鑑賞し、夢二博士となり、楽しかった!また、行きたいと言っていたことがうれしく、これからも一緒に美術館めぐりをしたいと思いました。どちらが、その芸術家に詳しい博士か競争しながら。

松江市 藤井さん(男性)

訪問日:2011年11月1日

前から訪れてみたいと思っていた美術館だったが、なかなか機会がなく、今回が初めての訪問だった。美術館は一目でそれと分かる大正ロマンを感じさせる小さな洋館で、屋根の上の風見鶏が印象的だった。館内には夢二の絵画・版画・装丁作品などが展示されている。休憩コーナーもあり、ミュージアムショップも魅力的なグッズが充実していた。小さな中庭には池があり、ベンチに腰掛け休憩・喫煙ができるようになっている。来館者への気遣いを感じさせる美術館だった。

西条市 越智さん(女性)

訪問日:2011年5月3日

家族で後楽園の帰りにたちよりました。

竹久夢二については黒船屋など有名なもの以外あまり知らなかったので、とても楽しく拝見しました。雑誌の挿絵や千代紙のデザインなどとてもかわいかったです。

「銀座をうろつく婦人の帽子」のうろつくに笑ったり、弟に「立田姫の絵がきれいやねえ、でもちょっと飾るんは怖い感じがするよねえ。」と言うと、「ちょっと首が長いけん、あっち向いとんのにこっち向いとんがねえ。」と言われて笑ってしまいました。

優しい女性の絵が多く、心がなごむ美術館です。家族で拝見できてよかったです。