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心ときめく一枚に出会える、瀬戸内の美術館めぐり

緑あふれるなごみスポットで近代絵画や現代美術に出会える 近代絵画・現代美術 西宮市大谷記念美術館

西宮市大谷記念美術館
毎年賑わう「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」

ゆったりとした展示スペースと自由に散策できる庭園があり、時間を忘れて美に浸れる西宮市大谷記念美術館。実業家の故・大谷竹次郎から美術品と邸宅、土地を西宮市が譲り受けて開館したここは、日本とフランスの近代絵画を中心に、現代美術や阪神間の作家など約1100点の作品を所蔵し、館蔵品展と企画展を通してさまざまな作品に出会えます。女性のしぐさや立ち姿が優美な上村松園の《秋の粧》、木工用ボンドを固めて黒鉛筆で塗りつぶした作品がユニークな松谷武判など、その世界観に触れるとたちまち虜になってしまいます。
美術館に気軽に来てほしいとジャンルにとらわれない展示も多く、毎年開催される「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」は大人気。内容にあわせて和室や蔵を使用するなど、展示方法が工夫されているのも魅力です。

DATA

住所/兵庫県西宮市中浜町4-38
TEL/0798-33-0164
開館時間/10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日/水曜日(祝日の場合は原則翌日)
料金/展覧会により異なります

MAP

イベント情報

■西宮市制90周年記念「松谷武判の流れ」

期間/10月10日(土)~12月6日(日)
パリと西宮を拠点に創作活動を続ける松谷武判の軌跡を紹介。初期の日本画時代から、様式にとらわれず自由な制作活動を行った具体時代、版画や鉛筆による黒の絵画などを見ることができます。
期間中は本人も来場し、ワークショップも行われます。

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艶やかな花鳥画に囲まれながら、近代日本画の美に陶酔 近代日本画 華鴒大塚美術館

第一・第二展示室の片側の壁面はガラスがなく、直に作品の色や筆致を眺められる

鮮やかで美しい花や鳥、季節のかすかな移ろいを表現した風景…。広島県福山市出身の日本画家・金島桂華の美しいだけでなく緊張感がある花鳥画は、一目見ただけで引きつけられます。その金島桂華を中心に、京都画壇で活躍した橋本関雪や竹内栖鳳らの作品を通して近代日本画の変遷を楽しめるのが、華鴒大塚美術館です。
約600点ある所蔵作品には、梅原龍三郎や小林和作などの洋画も含まれ、季節ごとの展示替えで何が並ぶのか毎回楽しみです。特に桂華作品は約300点を占め、きめ細かい描写と発色の美しさが際立つ《牡丹》や、パステルで描いた《明けゆく比良》は見逃せません。
ロビー奥に広がる庭園も風雅で、1階のはなとり展示室からはゆったりとしたくつろぎ感で庭園と作品を鑑賞できます。

DATA

住所/岡山県井原市高屋町3-11-5
TEL/0866-67-2225 
開館時間/9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日/月曜日(祝日の場合は原則翌日)、12月28日~1月4日、展示替え日
料金/一般500円、高校生300円、小・中学生 250円

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イベント情報

■秋コレクション
「風景/タイムトラベル~描かれた時、風、光を感じて」

期間/8月21日(金)~10月18日(日)
晩年は風景画に力を入れた金島桂華、秋の風景画をテーマに、金島桂華が若い時に橋本関雪と一緒に中国に渡って描いた作品や、小野竹喬、小林和作の作品を展示。

■特別展「-自然と語らう-猪原大華展」

期間/10月24日(土)~11月29日(日)
戦後の現代花鳥画の新生面を拓いた日本画家・猪原大華の画業を代表の大作と、自然の一隅を愛情豊かに描いた小品の数々、写生帖や下絵など約50点で紹介します。茶席やワークショップ、ピアノコンサートも開催されます。

 

せとうち美術館ネットワークとは

瀬戸内の美術館が相互にネットワークを形成して、地域全体としてのアートの魅力を発信する組織が「せとうち美術館ネットワーク」です。今回紹介した2つの美術館を含め、魅力ある59の美術館・博物館が参加しています。ネットワークでは「子どものアート感想文」募集などを通じて、教育普及活動にも力を尽くしています。
HP/http://www.jb-honshi.co.jp/museum/

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