道頓堀は、大阪ミナミの繁華街の中でも、ひと際にぎやかな通りである。派手な看板に、カニやエビなどの看板が吊ってあるのが、まるでテーマパークのようだ。
行き交う人の流れに沿って歩けば、見事に食の店ばかり。さすがは浪速、食い道楽の街。なかでも大阪名物であるたこ焼きの店の前には、たくさんの人が並んでいる。
そんな道頓堀川のほとりには、かつて「五座」と呼ばれた五つの有名な劇場があったらしい。贔屓の役者の出る歌舞伎や、人形浄瑠璃を見た後は、茶屋へ寄って食事をする。そんな風流で活気ある町人たちであふれていた通り。そう想像すると、道頓堀の景色もひと味違って見えてくるようだ。