
ラズベリー、ローズマリーの小枝で表現したチュチュの飾りがかわいい「エトワール」(単品450円、ドリンクセット900円)。
鳴門海峡のすぐそばにある大塚国際美術館は、1、000点以上の陶板名画を楽しめる日本最大級の常設展示スペースを有する美術館。鑑賞ルートは約4㎞あり、途中のカフェタイムが欠かせない。
そんなくつろぎの時間を彩ってくれるのが、「カフェ・ド・ジヴェルニー」で味わえる「エトワール」。バレエを題材にした作品を多く描いたエドガー・ドガの《舞台の踊り子》をイメージしたスイーツで、マフィンの上に乗ったふわふわの生クリームが踊り子の衣装チュチュのようで愛らしい。軽い口当たりの生クリームとバナナナッツ風味の生地が素朴で優しい味わいだ。その他にも季節やイベント開催に合わせて期間限定スイーツも登場し、ハートをつかまれる。カフェは印象派の巨匠クロード・モネの作品に隣接し、夏には池で咲く睡蓮の花も眺められる。天気の良い日は、テラス席で過ごすのが心地良い。
大塚国際美術館の魅力は、壮大なスケールと臨場感。《システィーナ・ホール》《スクロヴェーニ礼拝堂》をはじめ古代遺跡や礼拝堂が、環境まで空間まるごと再現され、現地に佇んでいるみたいだ。モネの《大睡蓮》は屋外展示され、画家が望んでいたように自然光のもとで鑑賞できる。これも耐久性の高い陶板名画だから可能なこと。
それだけではない。古代から現代までの名画が時代を追って展示され、西洋美術史の流れを体感できる。教科書で見たナポレオンの戴冠式の絵の大きさに驚いたり、ピカソの《ゲルニカ》など門外不出の名画に心奪われたり、感動の連続だ。
失われた名画にも出会える。レオナルド・ダ・ヴィンチ《最後の晩餐》は修復前と修復後を向かい合わせに展示。ゴッホは花瓶に入った《ヒマワリ》を7点描いたとされるが、戦争で焼失してしまった作品まで一堂に会しているのだ。ここで世界遺産巡りをしたり、興味あるモチーフに注目したり、楽しみは尽きない。
4/3(日)までボッティチェッリ作「春(ラ・プリマヴェーラ)」にインスパイアされたフォトスポットを館内に設置している。バラやカーネーションなど約5200本のアートフラワーで彩られ、ほのかに花の香りも楽しめる。
4月には別の作品にインスパイアされたフォトスポットにフルチェンジされるというから楽しみ。
特殊技術で陶板に再現された珠玉の名画を柵やガラスなどの障害物なしで楽しめる。記念撮影OKなのがうれしい。地下2階にある「カフェ・ド・ジヴェルニー」では、スイーツだけでなく、徳島県の食材を使用した食事も味わえる。