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情報誌「瀬戸マーレ」

仙人も酔うほど美しい島へ

神秘の島で心と体を解き放つ

仙人も酔うほど美しいとうたわれる仙酔島。心身ともにリフレッシュできると、
立ち寄る人が絶えないこの島は、知る人ぞ知る「パワースポット」としても注目を浴びている。
太古の自然を感じさせてくれる山と海に、
元気のもとをいっぱいもらって、心も体もバージョンアップしよう。

パワースポットの島にワクワク

人気のパワースポットは数あるけれど、島一つ、丸ごとそうだと言われる仙酔島。占い好きな女子必見、これは行かねばと、友を誘って出かけることに。

島に着くと、マップ片手に散策開始。海沿いの「遊歩道」を歩くと、ゴツゴツした巨大な岩が迫ってくる。しばらくすると、赤と黒の岩が目に飛び込んできた。ほかにも黄色、白、青の部分がある。これが有名な「五色岩」だ。思わず手を当ててみると、「うわ!冷たい」「私はあったかい!」と互いの異なる反応に、顔を見合わせた。この辺りの岩は、9千万年もの昔に、火山の噴火と火砕流が繰り返し起こって出来たもの。想像できないほど長い時間を超えて、今、目の前にあるのだ。本当に神秘の力がここにあるのだろうかと、不思議な気分になってくる。

船で島全体を見られると聞き、遊覧船で一周してみた。船からは、波で穴のあいた岩、海食洞や海食門も見えて、迫力満点。海の向こうから吹いてくる潮風に頬を寄せて、水平線を眺める。振り返れば、島の岩がなんともパワフルに見えてくる。途中、サギの群れにも出会った。気持ちよさそうに岩の上に並んでいる。うれしくて手を振る友。海に落ちないよう、ほどほどにね。

五色岩
五色岩。学術名は仙酔層といい、海食洞窟と共に、広島県の天然記念物にも指定されている

周囲6kmほどの島を一周する遊覧船で仙酔島クルージング
周囲6kmほどの島を一周する遊覧船で仙酔島クルージング。
島全体を丸ごと感じられる

「太古への入口」と「閃きの門」

島にはハイキングコースもあって、「太古への入口」と呼ばれる幻想的な林へ足を踏み入れた。ここから、島で一番高い「大弥山」の頂上へと続いていく。ウバメガシの木やシダの群生など、緑あふれる林の中で深呼吸をした。自然の澄んだ空気は、体ごと吸い込まれてしまいそう。どうやら仙酔島には、七福神のうち六人の神さまがいるのだとか。一説には龍が棲むともいわれ、願い事を一つ叶えてくれるそうだ。一つだけなんて、何にしようか、あれこれ迷ってしまう。

山から戻り、彦浦という浜辺に座ってちょっと休憩。ここから見える海と岬は「閃きの門」と呼ばれ、この浜でヨガや瞑想をする人もいるらしい。自分の役割や役目に気づく場所だとか。それって何だろうね、なんて海を見ながら話をしていたら、ハマヒルガオの間に、小さなタヌキが現れた。うわあ、ラッキー!駆け寄ると、森の中へ逃げてしまう。しばらく追いかけてみたが、もっと奥へ行ってしまった。

その後、足の疲れを癒そうと「洞窟風呂」へ。薬草の香りに満ちた蒸し風呂は、薪が天然の松の木で、そのせいかお肌にやさしく、サウナが苦手な私にもピッタリ。心地よく汗を流して、よし、願い事はこれに決めた!と元気が出てきた。

山の頂上へ向かう「太古への入口」
山の頂上へ向かう「太古への入口」。願い事を叶えてくれるという「龍の頭」は、島の入り口付近にある
アクセス

福山東IC、福山西ICから約45分で鞆の浦。
鞆の浦から仙酔島へは市営渡船で5分。


●市営渡船「平成いろは丸」/往復240円
毎日午前7時10分~午後9時30分まで、20分間隔で出航

●遊覧船/5人まで、45分コース7,500円/船
(ほかに70分コースも。釣り船もあり)


TEL/国民宿舎 084(970)5050(要予約)

イメージ
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島のご馳走に酔いしれて

シャコにアワビにタイのお造り
自然のエネルギーに満ちた食材と美酒に囲まれて、
夏の夜は夢のように輝いた。
ここから新しい自分になれる気がする。

囲炉裏でいただく海の幸

旅の楽しみは、なんと言っても食べること。人生感が変わる宿「ここから」の食事は、少し離れた建物「洗心の間」でゆったり味わえる。

旬の海の幸を囲炉裏で豪快に焼く「囲炉裏会席」は、ボリュームもムードも満点。「鯛薄造り」は、一人前が24枚もあってビックリ。食べ方はしょうゆだけでなく、ポン酢やカルパッチョ風などがあり、塩をつけてから生野菜を巻くと、あっさりして気に入った。締めに、名物「鯛めし」のお茶漬けにのせれば、これがまた絶品なのだ。

さらに「ここだけの一品」として、夏の味覚、シャコを蒸し上げたのをいただいた。おいしくって、お酒はすすむし、笑い声も大きくなる。

1グループに一釜つく「鯛めし」
1グループに一釜つく「鯛めし」。そのまま味わった後は、ぜひお茶漬けも試すべし

エネルギッシュな演出に感動

ここで、夜に登場するのが、太鼓の音色に合わせて踊る大黒さん。勇ましい太鼓のリズムに、見ている私たちも踊り出したくなる。仙人も酔うほど美しいと伝わるこの島で、龍宮城にでも来たような気分。体の底から力が湧き、その場にいたみんなで拍手喝采する。

食後は波の音を聞きながら、宿へと戻った。歩きながら空を見上げると、満天の星。
流れ星が見えたら、今日の願い事もお墨つきで叶うかな。

愉快な演出、太鼓と大黒さんの登場
愉快な演出、太鼓と大黒さんの登場
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まだまだある!仙酔島の楽しみ方

●宿泊施設「国民宿舎 仙酔島」

公共の宿で、地元の人からも人気が高い。各種宿泊プランもあり。






宿泊施設「国民宿舎 仙酔島」
●和食処「風花」

「国民宿舎仙酔島」内にあるレストラン。鯛料理のうち、「鯛兜煮(かぶとに)」は特におすすめ。ランチの「瀬戸の四季御膳(1,575円)」でも味わえます。






和食処「風花」料理イメージ
●海水浴場

夏の田ノ浦は、海水浴場として賑わいます。各種売店やパラソルレンタルもあり。








海水浴場
●塩工房の塩づくり体験&愛出逢工房の陶芸体験・竹細工

「日本の塩100選」に選ばれた塩工房では、毎日、瀬戸内海の海水を汲み上げて昔ながらの製法で手作りしています。


●塩体験/1人500円(20分程度)現地で申し込みを。団体の場合は要予約
●陶芸/1人2,000円(約1時間)
●絵付け/コーヒーカップ1,200円等(30分~1時間)
●竹細工/竹とんぼ1,000円(約1時間)現地で申し込みを。予約可



塩工房の塩づくり体験&愛出逢工房の陶芸体験・竹細工イメージ
●キャンプ場

オールシーズンのキャンプ場で、1基6人まで。
バーベキューセットのレンタルもあり。


●常設テント1張り/夏期:9,450円、冬期:5,250円(要予約)





キャンプ場
●カヌー・シーカヤック

●カヌー1人乗り 2,000円/1基、2人乗り 3,000円/1基
●シーカヤック1人乗り 4,000円/1基

カヌー・シーカヤック

★問い合わせは、「国民宿舎 仙酔島」084(970)5050まで
URL/http://www.tomonoura.co.jp/sen/02shukusha.html

●人生感が変わる宿「ここから」

貴賓室は眺望も満点。和室12畳+洋室で、宿泊料と、別途ルームチャージ1泊15,000円要


営業時間/
ランチ=午前11時30分~午後2時30分LO
TEL/084(982)2111
URL/http://www.sensuijima.jp/kokokara/

貴賓室は眺望も満点   「洗心の間」料理
貴賓室は眺望も満点   「洗心の間」料理

「洗心の間」料理=ランチタイムの囲炉裏会席は3,800円~(アワビは別料金で2,000円)ディナーは宿泊客のみ。
囲炉裏会席のプランは14,800円(平日)~


※島内マップは、国民宿舎、人生感が変わる宿「ここから」の両フロントにあるほか、上記のWebサイトからも入手可。

●江戸風呂

「風情満点の洞窟風呂は3種類。ヨモギや海藻、季節の薬草などがほのかに香る。
そのほか、塩の濃度の高い胎内風呂もあり。
施設内には水分補給のお茶も各種そろっている。
江戸風呂から浜辺まではすぐ。大海原を露天風呂に見立てている。
夏には砂風呂もあり。
利用は中学生以上。


料金/1,785円
営業時間/午前10時~午後6時(受付は~午後4時30分)


江戸風呂

★問い合わせは、人生感が変わる宿「ここから」084(982)2111まで
※ランチと江戸風呂セットのお得な日帰りプランや、各種宿泊プランもあり。詳細は、問い合わせもしくはWebにてご参照を。

潮待ちの港「鞆の浦」に遊ぶ

福山市営渡船場から歩いて5分ほどの鞆港。万葉集にも詠われた「鞆の浦」は、坂本龍馬の「いろは丸事件」でも有名です。潮待ちの港と言われ、船の立ち寄る港町として栄えた時代もあり、江戸時代の商家など今も趣きの残る町並みは、懐かしい匂いに満ちています。

鞆の浦のシンボル、常夜灯江戸時代の薫る通りと「太田家住宅」
(写真左)鞆の浦のシンボル、常夜灯。近くにはカフェや食事処も(写真右)江戸時代の薫る通りと「太田家住宅」。薬草健康酒として有名な「保命酒」の蔵や販売店もあり
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