‘技術協力’ カテゴリーのアーカイブ

=世界各国の吊構造橋梁の管理者が集い、技術情報交換を行いました。=

5月22日及び23日の2日間、高松市かがわ国際会議場にて、第6回国際吊構造橋梁管理者会議を主催しました。本会議は、吊橋や斜張橋などの吊構造橋梁を管理している世界各国・各機関の技術者が一同に会し、吊構造橋梁の維持管理上の課題や研究成果等について技術情報交換を行う会議です。前回は、2006年8月に米国ニューヨークにて開催されました。日本での開催は、6年ぶりになります。


今回の会議には、世界8ヶ国から、107名の技術者が参加(アメリカ2名、デンマーク8名、イギリス5名、スウェーデン7名、ノルウェー3名、中国12名、韓国3名、日本67名)し、吊構造橋梁の維持管理の経験、吊橋ケーブルの維持管理や鋼構造物の疲労など、21編の論文発表が行われ、熱心な質疑も繰り返されました。

24日には、4月10日に、開通20周年を迎えたばかりの瀬戸大橋へのテクニカル・ツアーが実施されました。ケーブルの腐食を防止する送気乾燥システムや列車の走行安全性を確保する鉄道緩衝桁など、瀬戸大橋を実現した技術や最新の維持管理技術を視察していただきました。
次回第7回会議は、2010年に、中国にて開催されることが報告され、3日間にわたる国際会議は閉幕しました。

–JB本四高速のエンジニアが維持管理技術の向上に協力しています。–

ハバリ・ガニ(お元気ですか)? ケニアにおける技術協力についての続報です。今回の技術協力プロジェクトでは、道路の補修に使うアスファルトを専用の機械で作ります。当然のことながら、その機械はとても古く、頻繁に故障が発生しています。そこで、適切な維持管理が行われれば、機械も長持ちする!ということを、ケニアのエンジニアたちに講習することにしました。講師は、ケニアで働く日本人のエンジニアに依頼しました。ケニアのわたるも、つなぎを着ての参加です。


最近、ナイロビでは、さまざまな業者が道路の補修工事を実施しています。しかし、技術レベルがそれほど高くないため、仕上がりに不安が残ります。そこで、技術協力プロジェクトの補修チームを施工現場に派遣し、今までに培ってきた補修技術をデモンストレーションして、参考にさせています。指導の前後では、補修の仕上がりに大きな改善が見られました。左の写真の機械を操作している作業員と右の写真のアスファルトを敷きならしている作業員が、チームのメンバーです。

わたるくんも安全チョッキを着て、補修作業のお手伝いです。とても暑かったのか、わたるくんも少しお疲れ気味・・!?   次回へつづく。。。

–JB本四高速のエンジニアが維持管理技術の向上に協力しています。–

ハバリ・ザ・シク・ニンギ(お久しぶりです。お元気ですか)?今回は、道路点検の指導状況について紹介します。ケニアの道路は、適切な維持管理が行われていないため、とてもひどい状態になっています。日本では、定期的に行われる点検の結果に基づいて補修計画が立てられますが、ケニアでは、点検が行われていないため、合理的に補修されていないことが多く、結局、それが、品質の低下につながっています。


そこで、本プロジェクトでは適切な道路点検、さらにはそれに基づいた補修計画の策定を指導しています。まずは道路の距離標を作ることから始め、そして、200mごとに道路、路肩、排水溝、のり面、防護柵などの変状を記録していきます…。

  さて、チョコレート色の物体が点検員と話しを
  しているようですが…あれ?あれって?わたる
  君!?でも、ちょっと色が・・・どうやら、JBの
  わたる君の遠い親戚、ケニアのわたる君です!

ケニアのわたる君が、これから、プロジェクトの手伝いをしながら、進捗状況を報告してくれるそうです。早速、打ち合わせにもでてもらいました。わたる君、アサンテ・サナ(どうもありがとう)!

☆3月4日、多々羅大橋を上回る規模の斜張橋、昴船洲大橋の視察☆

完成すれば、斜張橋として世界二のスパン長になる昴船洲大橋(Stonecutters Bridge)を視察しました。本橋は、香港国際空港と市街地を結ぶ道路の代替ルートとして建設されているところです。多々羅大橋の中央径間長890mに対し、昴船洲大橋は1018mにも達します。また、塔の高さは298mあり、これは、明石海峡大橋の塔の高さを上回る規模です。本橋の完成は、2009年夏ごろとのことです。


        [西側の塔]            [搭上部のステンレス製鋼板]
昴船洲大橋は、本四連絡橋と同様海上に建設されていることから、耐久性を確保するために、さまざまな技術が採用されています。コンクリート製の塔の中間部から上には、美観の保持と維持管理費を削減する観点から、外面にはステンレス製の鋼板が、中間部より下には、ステンレス製の鉄筋が使用されています。


      [東側の塔頂より]             [桁の上面の工事風景]
桁の中には、錆の発生を防ぐため、一部の本四連絡橋と同様に、乾燥空気を送るシステムが導入されます。路政署のみなさん、2日間お世話になりました!!

 3月3~4日、当社の技術社員が中華人民共和国香港特別行政区政府路政署を
 訪問し、長大橋技術についての情報交換及び香港の長大橋を視察してきました。

☆3月3日、香港九龍にある路政署(Highways Department)を訪問☆


路政署から、担当業務の概要説明、長大橋の維持管理および観測データの分析結果等をプレゼンしていただき、JB本四高速からは、本四連絡橋プロジェクトの紹介、長大橋の維持管理およびケーブル振動の状況等について説明し、情報交換を行いました。特に、維持管理用の設備について、いくつか質問がありました。


 [当社社員によるプレゼンテーション]        [記念品等の交換]
その後、青馬大橋(Tsing Ma Bridge)、汲水門橋(Kap Shui Mun Bridge)
および汀九橋(Ting Kau Bridge)の長大橋3橋を視察しました。これらは、香港国際空港と市街地を結ぶ道路のほぼ中間にあります。先の2橋は、瀬戸大橋と同様、道路と鉄道の併用橋です。その当時の旧本四公団が、鉄道を通すために、瀬戸大橋の技術を活用した技術協力を行いました。


 [汀九橋(Ting Kau Bridge)全景]  [青馬大橋(Tsing Ma Bridge)塔頂より]
これらの橋は、台風の常襲地域に位置しているため強風時における安全性の確保や、高温多湿の気象に配慮した構造物の保全に重点がおかれていました。
次回Part2(3月4日)は、2009年夏ごろ完成予定の昴船洲大橋(Stonecutters Bridge)視察の様子をお送りいたします。お楽しみに!!