2018 年 11 月 のアーカイブ

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 平成30年11月17日(土)、「土木の日(11月18日)」にちなみ、「第11回橋梁模型コンテスト」と「土木の教室」が開催されました。
 これらは神戸市などが主催となって開催されるイベントで、「コンテスト」は土木の将来を担う人材と土木に関する広報を目的とし、「教室」は、親子で土木を学ぶ体験学習として、本四高速ほか6団体が協賛となって、明石海峡大橋たもとの舞子にある展示施設「橋の科学館」で行われました。
 橋梁模型コンテストは、高校、高専、大学から17チームが参加し、予め製作しておいた橋梁模型について審査が行われました。審査は、来場者の人気投票による「一般審査」、審査員による完成度やデザイン性をはじめとする「専門審査」に次いで、メインイベントでもある20キログラムの車両を走行させての載荷試験によって行われました。
 各チーム順に、工夫を凝らした点などをプレゼンテーションしました。審査員からの厳しい質問もさらりとかわし、いよいよ緊張の載荷試験に移りました。何事もなかったように車両が渡りきった橋梁、ミシミシといやな音を立てながらも持ちこたえた橋梁、残念ながら落橋してしまった橋梁など様々でしたが、そこは若さ。悔いなくやりきった感じのさわやかな笑顔をみせていました。
 審査員からは、「橋を見る人の視点にたってデザインして欲しかった」とか「構造力学的に不要な断面を削って軽量化してはどうか」などといったアドバイスや「普通科にしてよくぞここまでの完成度に達したものだ」とか「今回の反省点を後輩に引き継いで、是非来年度も出場して欲しい」などの今後への期待感が伝わってくるようなコメントがありました。
 今回優勝したチームは、みごと過去三年連続の常勝チームをかわし、「一般審査での人気賞」と「専門審査による最優秀賞」のダブル受賞となりました。最優秀賞、優秀賞、優良賞の作品は、12月中旬頃まで橋の科学館くつろぎのスペースに展示しています。来年は是非、相手は強豪揃いかもしれませんが、皆様も挑戦されてはいかがでしょうか。
 一方の土木の教室は、「マッチ棒でトラス橋をつくろう」と題し、小学校3年生以上の親子数組が参加し、「専門家による橋のはなし」や「マッチ棒でつくるトラス橋の模型づくり」が行われました。各親子とも、最近はめっきりみかける機会も少なくなったマッチ棒と接着剤を使って、楽しそうにトラス橋といった三角を組み合わせた構造の橋を製作していました。
 そんなこんなで楽しいイベントは、あっという間に終了の時を迎えました。

デザインに趣向を凝らした橋梁
(デザインに趣向を凝らした橋梁)

緊張の載荷試験
(緊張の載荷試験)

優勝した「KOGAKUIN CIVIL-LAB」
(優勝した「KOGAKUIN CIVIL-LAB」)

 平成30年11月10日(土)、橋の科学館-第35回-講演会「淡路人形浄瑠璃の歴史と現状 ~郷土の古典芸能を守り、伝える「淡路人形座」~」が開催され、(公財)淡路人形協会理事長の正井良德(まさいよしのり)氏にお話をいただくとともに、淡路人形浄瑠璃の特別上演をしていただきました。

 500年の歴史を誇る淡路人形浄瑠璃は、国指定重要無形民俗文化財にも選ばれています。講演いただいた淡路人形座は、「郷土の古典芸能を守ろう」とする人々によって生まれ、今日においても次世代への伝承を続けています。

 講演の中では、人形芝居が淡路から全国各地に伝わっていることや、現在の海外での活動など、幅広く人形浄瑠璃の歴史をユ一モア交えて紹介いただきました。その後に行われた人形解説では、人形の操り方や人形浄瑠璃特有の表情の伝え方を解説いただき、講演会に参加された方も、なるほどとうなずきながら耳を傾けておられました。

 特別上演「戎舞(えびすまい)」の演目では、神戸淡路鳴門自動車道全通20周年の更なる発展や、講演会に参加された方の健康を祈願したりする芝居に、笑いや拍手も起こり、楽しく充実した講演会になりましたことを事務局より感謝いたします。

 次回、第36回講演会は平成31年1月19日(土)、「最近の海外長大橋」を開催予定です。講演では、最近の海外の長大橋事情、今後の展開などを紹介する予定です。
詳細はこちらをご覧ください。
http://www.hashinokagakukan.jp/news/shosai.php?id=124

正井氏の講演の様子
正井氏の講演の様子

人形解説
人形解説

特別上演の様子
特別上演の様子

 

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