材料開発

コンクリート

水中不分離性コンクリート

短期間に巨大基礎を造る水中コンクリートを開発

本州四国連絡橋には品質・施工性ともに優れた水中コンクリートの開発が不可欠でした。

長年にわたる多方面・多数の施工試験・研究を経て、プレパックドコンクリートは瀬戸大橋で実用化されました。この経験を踏まえ、さらに経済性と急速施工性の向上を実現したのが、明石海峡大橋の施工に際して開発された水中不分離性コンクリートです。

高流動コンクリート

高品質、大量の気中コンクリート打設を可能にする高流動コンクリート

鉄筋や鉄骨が入り組んだ部位のマスコンクリートは、大型ポンプによる圧送と人手によるバイブレータで打設されていましたが、品質を確保しつつ作業性を向上させることは困難でした。

明石海峡大橋の施工に際して、新しい発想により開発された高流動コンクリートを多くの実験を経て実用化しました。この高流動コンクリートの開発が、明石海峡大橋をはじめとする複数のアンカレイジにおいて高品質のマスコンクリートの急速施工を可能にしました。

低発熱型セメント

構造物の温度ひび割れを防止する超低発熱型セメント

巨大コンクリート構造物では、コンクリートが硬化する際に発生する大きな水和熱が原因でひび割れが生じてしまい、これを防止するため、従来は温度上昇を少なくする施工対策を行っていました。

この温度ひび割れを防止するため、化学的に温度上昇を抑える低発熱型セメントを開発し、大量打設による急速施工やクーリングコスト低減、品質確保を可能にしました。

鋼材

高強度ワイヤー

2,000m級の吊橋の軽量化のエース、高強度ワイヤーの開発

従来一般的であった160kgf/mm2(1,570N/mm2)強度の素線を使用すると、明石海峡大橋では直径1,000mmのケーブルが片側で2本必要となります。

そこで、強度をはじめ、他の品質面でも問題のない180kgf/mm2(1,760N/mm2)強度の素線を開発しました。

これにより、明石海峡大橋のケーブルは安全率を合理的に設定したことに合わせて片側のケーブルを直径1,100mmの1本とすることができ、長大橋の経済的建設に大きく寄与しました。

高張力鋼

長大橋の軽量化に不可欠な高張力鋼の規格と溶接方法を策定

長大橋の軽量化のために使用する高張力鋼は、品質の統一と溶接技術の開発が不可欠でした。

そのため、溶接性に優れた高張力鋼を開発し、独自の材料規格をつくり、高張力鋼部材の疲労強度を低下させない溶接手法、非破壊検査方法などの技術開発など、設計に必要な各種実験・研究を蓄積したうえで当時の最新の知見を取り入れて、上部工製作基準を作成しました。

この取り組みにより、長大橋への高張力鋼の採用を可能にしました。