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石鎚山から来島海峡大橋は見えるか!?

秋も終わりに近い11月の半ば、石鎚山登山に挑戦しました。しまなみ海道からは少し離れた南に約40km、西日本最高峰の霊峰石鎚山が我々を待ち構えていました。

石鎚山への登山ルートはいくつかありますが、今回はもっともメジャーである、北側からの「成就ルート」をとることにしました。しまなみ海道の四国側起点である今治からは、国道196号、11号を経由して、伊予氷見のあたりから山道を登っていきます。ロープウェイの起点である下谷駅は標高455m。そこからロープウェイで一気に標高1300mの成就駅まで駆け上がります。この辺りでは紅葉もまだなんとか残っていて、ロープウェイが斜面を登るにつれ、川をはさんだ反対側の斜面にほのかに色づくパノラマが広がりました。

 

成就駅から少し登ると、石鎚神社中宮成就社に着きます。神社は、石鎚山山頂の方向が開いていて、そこから山頂が見通せるようになっています。雲ひとつない空。山頂からの眺めに期待が高まります。まずは神社でお参りをして、ここからが本当の登山のスタートとなります。

 

成就社をすぎると一旦100mほど下ります。しばらくすると八丁分岐という場所で下りが終わり、ここから山頂まではずっと登りとなります。階段などは結構整備されているものの、ひたすら登りで結構きついです。八丁分岐から300mほど登ると、夜明峠(よあかしとうげ)という平坦な場所に出ます。ここには笹が群生しており、絨毯を敷いたように綺麗です。また、石鎚山山頂を見渡すことができる、絶好のスポットとなっています。あれ、雲が少し見えてきたかな?

 

夜明峠

石鎚山は急峻な鎖場があることでも有名です。自分の実力を確認する「試しの鎖」に始まり、「一の鎖」、「ニの鎖」、「三の鎖」と進むにつれて難易度が上がります。「一の鎖」は高さ33mで比較的緩やかです。一方「ニの鎖」、「三の鎖」は高さがそれぞれ65m、68mと高いのに加えて、場所によっては岩肌に足をかけるところが無く、鎖を連結する輪っかの小さな空間につま先をかけ、あとは腕の力に頼る他ないという、結構難易度の高いものです。ところどころ少し休めるような小段がありますが、もちろん手摺などはなく真下を見ると足がすくみます。しかし、これらの鎖場を登り切った時の達成感は半端なく、久しぶりに子供の頃に感じた冒険の後の高揚感が蘇ってきました。もちろん、迂回路もありますので、自信のない方はそちらも使えます。

 

一の鎖

 

三の鎖

「三の鎖」を登り切ると山頂より少し手前の「弥山」に出ます。石鎚山の山頂はここから200mほど南東に行った「天狗岳」ですが、道のりが険しいので、登山をここまでとする人が多いようです。実際、弥山には石鎚神社の頂上社や山小屋があります。弥山まできて驚いたのが風の強さです。それまでは石鎚山が壁となって南側からの風を遮ってくれていたのですが、弥山ではそれがなく、南からの風を直接受けることになります。弥山から南東を向くと天狗岳が見えるのですが、この二点を結ぶ尾根を境界として南側から真っ白い雲が山肌に打ちつけ、反対の北側は比較的晴天という、とても不思議な光景となりました。写真は、右(南)から左(北)へ流れる雲の切れた瞬間に撮影した天狗岳ですが、もうすでに南側からの雲があたり一帯に広がっているのがわかると思います。結局、午後から雲が多くなり、はるか北にもモヤがかかっていたので山頂から来島海峡大橋を見ることはできませんでした。

 

天狗岳

そして、石鎚山の本当の山頂である天狗岳は、弥山からあと200mの位置です。この200mの切り立った尾根を行けば天狗岳にたどり着きます。南からの風が強く、この時間帯に天狗岳へ向かう人はいなかったのですが、せっかくなので行けるところまで行くことにしました。弥山から短い鎖を伝い降りて尾根上に出ます。そこからは右も左も急傾斜の岩場です。狭い幅のスペースを用心しながら歩いて進みました。しかし天狗岳へ至る最後のポイントは手摺もない岩肌を登って行くことになります。突風など吹いたらひとたまりもない、と思い山頂の少し手前で残念ながら引き返すことにしました。

 

石鎚山は、鎖場などに代表される急峻な岩場や切り立った尾根などが冒険心を掻き立てる一方で、高度によって様相が変わる植生や迫力ある岩肌などのスペクタクルな風景も素晴らしく、全ての世代にアピールする魅力的な登山コースであると思いました。惜しむらくは、山頂から来島海峡大橋が見られなかったこと。また日を改めてチャレンジしたいです。

 

 

 

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