古き良き日本の風景「段畑」
宇和島の『遊子水荷浦の段畑(ゆすみずがうらのだんばた)』に夏頃テレビで竹筒にろうそくを灯した行燈が施され幻想的で美しく放映されており、気になっていたので秋晴れの週末行ってきました。
四国の西南に位置する愛媛県宇和島市遊子の水荷浦にその場所はありました。
NPO法人 段畑を守ろう会→http://www.danbata.jp/
宇和島市教育委員会 文化課→https://www.city.uwajima.ehime.jp/site/sizen-bunka/163dannbata.html
起伏に富んだリアス式の海岸線を走ること約40分、宇和海に飛び出すように突き出た岬の斜面に城壁を思わすような石垣が目に飛び込んできました。
目の前に30度を超える急傾斜地の段畑はかなり圧巻で、何故かしら昔懐かしいノスタルジックな思いに駆られました。
“「耕して天に至る」と形容される段畑。幅・高さとも1メートルほどの石垣がはるか山頂まで続いています。急な山の斜面を人々が苦労してきり拓いてきた歴史の重み、壮観な造形の美に圧倒されます。水荷浦の段畑は、眼前に広がる宇和海の美しさもあいまってまさに絶景。宇和海沿岸のリアス式海岸に代表される急峻な地形や強い季節風などの風土と調和して、近世から現代に至るまで営まれ続けてきた半農半漁の生活を示す独特の文化的景観と評価され、国内3例目の事例として愛媛で唯一平成19年7月26日、『重要文化的景観』の選定を受けています。”
段畑では馬鈴薯(ジャガイモ)とサツマイモの二毛作が行われているそうです。
馬鈴薯は、11月になると植付けられ4月に収穫され、そのあとにサツマイモが6月に植付けられ、9月頃に収穫されます。
私が訪れた10月初旬はちょうど畑を耕し籾殻を蒔いてました。
昔は細い急斜面での道は細く馬や牛も通れず人力で天秤棒を担いで水や肥料を持って上がったり、女性や子供が籠を担いで何度も往復したそうです。
石垣には大小様々な形の石が積み上げられており、角が丸くなった丸い石は海から担いで持って上がったそうです。
段畑の30度の急勾配を何度も往復しながらの石垣作りはかなり過酷な重労働だったと思います。
開墾された段畑には先祖の血と汗が滲みこんでいるんですね、、、
積み上げられた石垣は、昼間の太陽熱を吸収して土を温め、夜間の温度低下を防ぐという保温効果があり、そのため美味しいジャガイモが出来るそうです。
いまでは至るところにレールが敷いてありこのモノレール(?)に沿って収穫した馬鈴薯やサツマイモを運んでいるようです。
また眼の前には養殖いかだが無数に浮かび魚(タイやハマチ)を養殖していました。
ちょうど12時前でお腹も空いてきたので段畑のふもとにある「だんだん茶屋」で以前紹介した宇和島の鯛飯(http://www.jb-honshi.co.jp/shimanami/blog/?p=5206)を食べてみることにしました。こちらでは地元の新鮮な野菜・魚を使ったお食事をいただけます。
お店の方に正しい食べ方を教えていただき、、、「いただきまぁす♪♪」
鯛のコリコリとした食感と卵入りだし汁のまろやかさが相まって、口の中が優しい味でいっぱいになりました。
地元の女性陣の愛情たっぷりの小鉢も全て美味しくいくらでも食べられそうです。
「めちゃくちゃ美味しかったです!!ごちそうさまでした!!」
秋から冬に向けて少しずつ葉っぱが色づいてくる季節なので、皆様も紅葉狩りに、、、懐かしい景色を見に、、、出掛けられたらいかがでしょうか???