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コース9
兵庫県伊丹市 〜 愛媛県今治市  
【移動距離】266km / 【移動時間】約3時間半

 柿衛文庫  >   村上三島記念館

書の世界を巡る

俳句に親しめ、学術研究の場にもなる一大俳諧コレクション

柿衛文庫

柿衛文庫
酒造りで栄えた江戸時代の伊丹では俳諧文化が華開き、多くの文人墨客が往来しました。
その地にある柿衞文庫は、俳書を中心とする書籍、軸物、俳人の直筆短冊など約一万千五百点を所蔵し、中世から近現代まで500年にわたる俳諧史の流れを体系的にたどることができます。これらは創始者の岡田柿衞が学術研究の一環として収集したものが軸になっています。
特別展、小企画展など年6回の展示替えが行われ、多彩なテーマで俳諧文化を紹介。郷土の俳人鬼貫や蕪村、一茶、正岡子規など誰もが知っている俳人の作品も多く、芭蕉の「古池や蛙飛び込む水の音」の原本はここにあり、目の前にすると感動します。すべて直筆ですから字体のクセを読み取って人となりを想像するのが楽しく、同じ俳人でも時代によって変化する字体が見られます。俳画も楽しめ、絵の大家で知られる蕪村の俳画は見事です。
  施設DATA
住所 〒664-0895 兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20
TEL 072-782-0244
開館時間 10:00~18:00(最終入館時間17:30)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/3、展示替え期間中
料金 小企画展 一般200円、大学・高校生100円、小・中学生50円
※特別展、企画展は異なります。
その他 URL:http://www.kakimori.jp
柿衛文庫のイメージ写真
中世の連歌師から近現代に至る俳人の短冊を収蔵。岡田柿衞は俳人の筆跡の研究に従事 
柿衛文庫のイメージ写真
酒蔵をイメージした建物。同じ建物内に伊丹市立美術館が併設されている
柿衛文庫のイメージ写真
柿衞とは、江戸時代の学者頼山陽が岡田家の柿の美味しさに感激したことから、その柿を衞る(まもる)の意味が込められている。へたの周りが丸く盛り上がっている形から「台柿」と呼ばれていた。
柿衛文庫のイメージ写真
俳諧・俳句を学ぶための一般図書・研究書・雑誌・図録や、個人文庫 さくらゐ文庫(俳文学研究者 櫻井武次郎氏旧蔵の研究書3,000点)が閲覧できる
柿衛文庫のイメージ写真
俳人桂信子氏の旧蔵書・近現代俳人の全集・全句集などが閲覧できる
村上三島を中心に膨大な所が集結、書の奥深さに触れる

村上三島記念館

村上三島記念館
文化勲章を受章した日本を代表する書道家・村上三島が生まれたのは瀬戸内海に浮かぶ大三島の上浦町。その高台に立つ村上三島記念館は、三島作品を中心に、同時代に活躍した著名な書道家の作品や書道用具を収蔵・展示する書の殿堂です。収蔵作品点数は約四千点と膨大で、三つある展示室のいちばん奥の大きな展示室は、三島の長条幅の長い作品に合わせて作られており、天井が高く、周囲も約百メートル近くあり全体を見通すことができ圧巻です。今開催中の展覧会では、著名な書道家の作品が並び、それぞれに得意とする書体や個性があり、自分の好みを探すのも楽しみのひとつです。
第一展示室には大阪府高槻市にあった三島のアトリエが移設され、創作時の雰囲気がうかがえます。三島が集めた中国の明・清代の古墨・硯も必見です。中国でもお目にかかれない貴重なものばかりで、美しい装飾や模様、形にため息が出ます。
  施設DATA
住所 〒781-6441 愛媛県今治市上浦町井口7505
TEL 0897-87-4288
開館時間 9:00~17:00
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、12/29~1/2 、展示替え期間中
料金 一般500円、学生250円、高校生以下または18歳未満は無料
その他 URL:http://museum.city.imabari.ehime.jp/santou/
村上三島記念館のイメージ写真
アトリエには三島が実際に使用していた筆、硯、半紙や、『大漢和辞典』など愛用の本が残されている
村上三島記念館のイメージ写真
三島の書は自然で穏やかな筆致で、情感にあふれている
村上三島記念館のイメージ写真
三島が古墨を集めたのは、使ってなくなるものなのに装飾した製墨者の心がいとおしかったからだという
村上三島記念館のイメージ写真
水につけると波紋が出る「洗硯」にも使える硯板、模様が龍の目に見える「瑞渓天然黄龍硯」など珍しい硯が並ぶ
村上三島記念館のイメージ写真
眺望が抜群で、世界有数の斜張橋「多々羅大橋」や穏やかな瀬戸内海の景色を一望できる

Access

【移動距離】266km / 【移動時間】約3時間半
ルートマップ